(2006年4月23日、静岡・川奈ホテルGC富士コース=6464ヤード、パー72)
大山志保が通算1アンダー、215で並んだ飯島茜とのプレーオフを制して今季初優勝、賞金1260万円を獲得した。ツアー通算4勝目。
大山は終盤、飯島に首位を譲ったものの、18番でバーディーを奪って71として並んだ。プレーオフ1ホール目、パーを逃した飯島に対し、パーパットを沈めて決着した。
李定垠(韓国)が2打差の3位。横峯さくらは11位に入り、宮里藍に次ぐ史上2番目の早さ(45試合目)で生涯獲得賞金1億円を突破した。
順位 | スコア | 選手 | 計 | 1R | 2R | 3R |
---|---|---|---|---|---|---|
優勝 | -1 |
大山志保 |
215 |
74 |
70 |
71 |
2 |
-1 |
飯島茜 |
215 |
75 |
72 |
68 |
3 |
+1 |
李定垠 |
217 |
78 |
72 |
67 |
今季初V、飯島茜とのプレーオフ制す
首位の飯島に1打差で迎えた最終18番(パー4)。大山は20メートルのバーディーパットを決めて追いついた。プレーオフ1ホール目。ともに1メートル残したパーパットで、まず飯島が左に外した。大山が攻めに出る。まっすぐに、強く打つ。ボールはカップに当たって沈んだ。「ここまで落ち着いて、一打一打に集中できたのは初めて」。今季初勝利に言葉が弾んだ。
昨季はツアー1位のバーディー335個を奪った。だが、2勝どまり。勝負強さに欠けたのは、時に顔を出す精神面の不安定さと分析した。
選手はコースで成長する。昨年4月、転換期となる好機が巡ってきた。推薦者枠で武富士クラシック(米ラスベガス)に出場。予選落ちしたものの、新たな意欲がわいた。「常に攻め続けることができた。自分が自分らしくいられる場所だと思った」。新鮮な〝出会い〟があって以降、コースでは終始積極的にピンを狙う自分がいた。
心の変化と同時に、技、体にも改良を加えた。飛距離を延ばすためにオフは下半身を強化。今季からは米ツアーで出会った韓国人ティーチングプロに指導を受け、苦手な小技に磨きをかけている。
賞金ランクで不動裕理を抜き初の首位。「満足せずに足りないものを追求したい」。米ツアーの予選会も早ければ今年挑戦する。難所を突破した28歳が世界に羽ばたく日は近い。(戸谷真美)
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