鬼門のセ・パ交流戦で7年ぶりに勝ち越し、再び首位に返り咲いた広島カープ。4日間の休養期間を経て、敵地・バンテリンドームでリーグ戦再開です。
6月21日(金)vs. 中日(バンテリンドーム)
再開後の初戦は、チームトップの7勝を挙げている 床田寛樹 のマウンドから―。3回に甘く入った球をカリステにレフトスタンドに運ばれ、先制を許しますが、守備陣の好プレーで追加点を阻みます。
しかし、中日の先発は、規定投球回には到達していないものの、防御率0.49の 髙橋宏斗 。なかなかカープは得点のチャンスを作れません。
しかし、7回、野間峻祥 ・小園海斗 が連続ヒットで出塁すると、代打は 上本崇司 。左太ももの負傷で離脱し、およそ1か月半ぶりに1軍に戻ってきた上本がいきなりの打席できっちりと送りバントを決めます。
RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「さすがです。非常に落ち着いていました」
1アウト・3塁・2塁の大チャンスで代打の切り札・松山竜平 。残念ながら、ここはショートゴロでした。
床田は、7回1失点と好投し、マウンドを降りますが、ホームランで与えた1点が、ずっしりと重くのしかかります。
天谷宗一郎 さん
「ほかが完璧だっただけに悔いが残りますよね」
床田寛樹 7回 球数94 被安打6 与四球1 失点1
9回、後がないカープは、小園が内野安打で出塁。8回目の猛打賞は今シーズン、リーグ最多タイ。すかさず、代走の 羽月隆太郎 が盗塁を決め、2アウト・ランナー2塁となります。
お膳立ては整って、打席には途中出場の 石原貴規 でしたが、くやしい空振り三振…。あと1本が出なかったカープ。今シーズン、12回目の完封負けを喫してしまいました。(中日 1-0 広島)
6月22日(土)vs. 中日(バンテリンドーム)
先発は、両リーグトップの防御率0.96を誇る “ノーヒットノーラン男”・大瀬良大地 。立ち上がりから危なげない堂々のピッチングを見せます。
2回には、中田翔 の当たりに 秋山翔吾 が飛び込んでナイスキャッチ。
天谷宗一郎 さん
「そうなんですけども、秋山選手からすると当たり前のプレーですよね」
打線は、4回、先頭打者の野間がフォアボールを選び、1アウト・1塁のチャンスで 末包昇大 。今度は会心。前の打席での凡退を払拭する値千金の先制ツーランホームランはチームトップの6本目。
天谷宗一郎 さん
「低目のボールですけどもうまく角度をつけました。ナイスバッティングです。(一発は)魅力ですよね。末包選手が打つと(チームが)乗りますよね」
そして、そのウラの守備でも末包が魅せます。打球に滑り込んでキャッチ。チームを救いますが、ここでアクシデント。左太ももを気にしながらベンチに下がります。心配ですね。
天谷宗一郎 さん
「選手から言うのはなかなかないと思うんですけども。ちょっとヒヤッとしました」
少しイヤな雰囲気が漂う中、直後にこの日、初めてのピンチを迎えます。しかし、大瀬良は落ち着いたピッチングで中日打線に得点を与えず。その後も7回までわずか3安打の好投。29イニング連続の無失点投球を披露します。
大瀬良大地 7回 球数110 被安打3 奪三振5 失点0
天谷宗一郎 さん
「本当にすばらしい、安定したピッチングを見せてくれています」
最後は、栗林良吏 が、2年ぶりの20セーブ目を挙げて試合終了。大瀬良は無傷の4勝目を挙げ、防御率0.8台に突入です。(中日 1-3 広島)
6月23日(日)vs. 中日(バンテリンドーム)
1勝1敗で迎えた3戦目。先発は、前回の登板で1勝目を挙げた 玉村昇悟 。3回にピンチ。2アウトから中日・板山祐太郎 にタイムリーを打たれ、先制を許してしまいます。
カープの反撃は6回、3試合連続で4番の小園。リーグトップタイとなる73本目のヒットで出塁します。さらに 堂林翔太 が続き、1アウト・3塁・1塁とチャンスを広げます。
天谷宗一郎 さん
「強引にいってしまうと内野ゴロになるコースに投げ切っているんですけども、そこをしっかり狙って、踏み込んで打っていきました」
打席には、2週間ぶりのスタメンマスク・石原。大事な打席できっちり仕事(犠牲フライ)を果たして同点。ゲームを振り出しに戻します。
天谷宗一郎 さん
「これも初球なんですけども、強引にならずに方向性をしっかりと意識したバッティングでした。すばらしかったです」
玉村は、緩急と両コーナーを使ったナイスピッチングで6回を1失点。マウンドを後続に託します。
天谷宗一郎 さん
「ヒットこそ打たれていますけども、危なげないピッチング。日々、成長しているなと感じます」
玉村昇悟 6回 球数84 被安打6 奪三振3 失点1
同点のまま、8回。“勝ちパターン” ・島内颯太郎 が、カリステにタイムリーを打たれ、痛恨の失点。これが決勝点となり、またも中日に負け越し。リーグ2位の阪神とのゲーム差は「2」となりました。(中日 2-1 広島)
◇ ◇ ◇
青山高治 キャスター
中日戦はなんかイヤですね。
RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
そうですね。ドラゴンズのピッチャーがやっぱりいいんですよ。そこが大前提になるので、ロースコアの試合展開っていうのはカープとしては持ち込んでいきたい。カープらしい戦いはできているんです。ただ、このドラゴン戦に限っては、次の1点というところがなかなか取れないなっていう試合が多く続いています。
青山高治 キャスター
今シーズン、どうしてもドラゴンズに苦しんでいるイメージがあります。
田村友里 キャスター
ただ、ピッチャー陣はよかったですね。守備でも好プレーもありましたし。
天谷宗一郎 さん
本当にカープらしい野球っていうのはしっかりとできていると思うんです。今週からはマツダスタジアムで試合になりますから、ちょっと気持ち切り替えて、また臨んでもらいたいなっていうふうには思います。
青山高治 キャスター
そんな中で大瀬良投手の防御率が0.87。
天谷宗一郎 さん
ちょっと異次元すぎて、わからないんですけれども。カットボールをしっかりと投げ切っているんですけれども、それ以外にシュート・フォークっていうのが、ことしは非常に輝いているというピッチングが続いています。
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