6月9日(日)「宮里藍サントリーレディスオープン」大会最終日が行われ、小雨降る六甲国際ゴルフ倶楽部の18番ホール上では、歓喜が降り注いだ。
最終組、トップの内田ことこ(21)を1打差で追う大里桃子(25)は、3番Par3でボギーとなるが直後の4番Par5でバウンスバック。大里は、6番Par3でもラインを読み切ってバーディーを奪い首位に並ぶと、続けざまに7番Par4で連続バーディー。単独首位に立つ。
このまま後続を引き離すかと思われたが、7ホール連続でスコアが伸びず、我慢のゴルフが続く。
そんな中、一筋の光明が差したのは、15番Par4。
残り88ヤードのセカンド地点から打ち出された切れ味鋭いショットは、ピンまで迫るスーパーショット。難なくバーディーを奪い、10アンダーの大台に乗る。
さらに、大きな池がグリーン横に待ち構える名物ホール、16番Par3。傾斜を完璧に読み切り、連続バーディー。
そんな中、第11組の山下美夢有(22)が18番Par4で6メートルのバーディーパットを沈め、10アンダー。土壇場で歴代チャンピオンの意地を見せ、大里と1打差でホールアウトした。
このホールでボギーを叩けば追いつかれる。そんな極限の集中力が求められる最終18番Par4で、大里の真価が発揮された。
残り130ヤード、9番アイアンのセカンドショットがピンそばに寄っていき、バーディーフィニッシュ。重圧とライバル達をはねのけ、3年ぶり3度目の優勝を果たした。
この記事の画像(2枚)「昨年はシードを落としてしまって悔しい1年でした。今まで苦しかった部分も少しは報われたかなと思います」
昨シーズンのメルセデスランキングは86位。それでも最終予選会で5位に入ってシーズン前半戦の出場権を獲得し、3年ぶりの優勝にたどり着いた。
自分を見つめ直した3年間について問われると、少しの沈黙の後に「長かったです」と率直な思いがこぼれ出た。
優勝者と2位の選手に与えられる、海外メジャー「全英女子オープン」の出場権も獲得し、自身初の海外メジャーに挑戦。「まずパスポートを取ります」と、プレーだけでなく言葉でもギャラリーを沸かせた。
2位には10アンダーで山下美夢有。吉本ひかる(25)と内田ことこが9アンダーの3位と続いた。
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