あり方をめぐって議論になっている「国スポ」、国民スポーツ大会についてです。
今後、2巡目開催を控える鳥取・島根など7つの県が国や日本スポーツ協会に対し、地域の実情にあわせて大会を運営できるよう要望することを決めました。

6月7日は2巡目の「国スポ」開催を予定している鳥取、島根両県など7つの県の知事、副知事が運営方法などについて国や日本スポーツ協会に提出する要望を取りまとめるため、オンラインで会議を開きました。

鳥取県・平井知事:
「3巡目の見直しに入るのでしょうが、2巡目の後ろの方が我々のところが先行してやるというアイデアがないだろうか」

国スポをめぐり全国の知事の見直しを求める声を受けて、共同主催する日本スポーツ協会も今後、有識者会議で3巡目以降の大会のあり方について検討し、今年度中にも結論を出す方針です。
2030年に開催を予定している島根県は…。

島根県・丸山知事:
「いろんな選択肢の中で競技団体と協議をしている段階、国スポの基準は合うのでしょうけど、それが終わった後にその規模で使わなければいけない頻度がどれくらいあるかを考えると極めて少ない」

出雲市に新設を予定している自転車競技場について、大会後の利用が十分に見込めないことや総事業費約25億円と見込まれる財政負担の大きさなどを理由に建設の見直しも検討しています。

7日の会議で7県のまとめ役を担う鳥取県が示した要望書の案では、残る2巡目の大会についても今後示される3巡目の見直しを先取りして、地域の実情にあわせて柔軟に大会が運営できるよう求めるとしています。

島根県・石原副知事:
「島根県としても地域の実情に照らして、今後開催される国民スポーツ大会からでも見直しや弾力的な運用が可能なものは見直しや弾力的運用が速やかに改善していただけるよう皆様と連携して要請していくよう考えております」

島根県をはじめ、異論はなく、6月11日に文科省と日本スポーツ協会に要望書を提出することになりました。

鳥取県・平井知事:
「できるだけ早くこうした見直しをすることによって、末永くスポーツ振興が図られ、アスリートが世界を目指して挑戦できる我が国の姿が見えてくるのではないか」

鳥取・島根両県の試算では数百億規模の経費負担に対し国からの補助はわずか5億円程度とされる「国スポ」の現状。
「身の丈に合った」運営を求める地方の声に国や競技団体は耳を傾けてくれるのでしょうか。

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