男子決勝 橋本大輝のあん馬=高崎アリーナ(福島範和撮影)

体操のパリ五輪代表2次選考会を兼ねた個人総合の全日本選手権は14日、群馬県の高崎アリーナで男子決勝が行われ、代表に決まっている橋本大輝(セントラルスポーツ)が合計176・164点で4年連続4度目の優勝を成し遂げた。4連覇は、2017年まで10連覇した内村航平以来。

トップだった予選と合わせて、2位に4点近い大差をつける圧勝劇だった。決勝でもただ一人87点台となる87・965点をマークした橋本が、4連覇を達成。「安定性も高まってきたし、やり切れる力は少しずつついてきたなと思うけど、ここで満足してはいけない」と振り返った。

1種目目の床運動でいきなり15・000点をマーク。ダイナミックな演技で着地もきっちり決め、「久々に気持ちいい演技できた」。あん馬、跳馬を含めた3種目で15点台を記録し、冬季練習を経てさらに進化した姿を見せつけた。

不安ものぞかせた。5種目目の平行棒の演技中、両腕がつってしまった。昨年のNHK杯でも経験したアクシデントで、「体力面が一番心配だったので、そこが出てしまった」。最終種目の鉄棒では難度を落とさざるを得ず、着地も大きく乱れた。大会では経験がない89点台が見えただけに、悔しさが残った。

それでも、「いいですね、課題が残るって。反省になります」と表情が明るいのは、今季初戦に手応えがあるからだろう。5月のNHK杯はパリ五輪前最後の実戦となる予定で、「自信を持ってパリに行けるようにしていきたい」と言葉に力を込めた。(小川寛太)

男子個人総合決勝 橋本大輝の床運動 =高崎アリーナ(撮影・福島範和)

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