2024年5月23日,Xiaomiの日本法人である小米技術日本(以下,シャオミ・ジャパン)は,「POCO」ブランドの新型スマートフォン「POCO F6 Pro」を国内発売した。搭載SoC(System-on-a-chip)にQualcomm製の「Snapdragon 8 Gen 2」を採用しつつ,内蔵ストレージ容量256GBで税込6万9980円,容量512GBで税込7万9980円という手に取りやすい価格を実現したのが見どころだ。

POCO F6 Pro

 POCOは,Xiaomiのサブブランドで,とくに価格対スペック比を重視した製品を開発している。日本国内では,2022年に発売した「POCO F4 GT」以降の製品展開はなく,今回のPOCO F6 Proが2年ぶりの新製品となる。

 POCO F6 Proは,POCOブランドにおける最上位モデル「F」シリーズの製品で,高いスペックを備えた“フラグシップキラー”という位置付けになるという。

 ディスプレイは,6.67インチサイズで,解像度1440×3200ドット,最大リフレッシュレート120Hzの有機ELパネルを採用する。ディスプレイの表面や操作する指が濡れた状態でも,高い精度の操作を可能とする「ウェットタッチ」技術を盛り込んでいるのがポイントだ。

POCO F6 Proのディスプレイ。側面が少し丸くなっているが,ほぼフラットなパネルといっていい

背面パネルは強化ガラス製で滑らかな手触りだ。月面をイメージしたという模様が目を引くデザインとなっている

 冒頭でも触れたように,搭載SoCはSnapdragon 8 Gen 2となる。POCO F6 Proでは,基板やバッテリーなど筐体内部の全体を覆うような大型の冷却機構を採用して,SoCの性能を引き出すとのこと。メインメモリ容量は12GB備えており,ゲーム用途でも十分に生かせるスペックと言っていいだろう。

 アウトカメラは,標準と広角,マクロという3眼式で,標準カメラに組み合わせるセンサーは,Xiaomiが独自開発した「Light Fusion 800」となる,AI処理を活用した画像補正技術を利用することで,暗い場所で撮影した写真を明るくしたり,連続撮影した写真を高精細にしたりといった補正を行えるという。
 また,生成AIを使って,背景にいる人を消す,あるいは背景を生成AIで描画して写真のスペースを補完する機能も備える。

POCO F6 Proのアウトカメラ

 そのほかの特徴として,Xiaomi製品ではおなじみの急速充電に対応するのも見どころのひとつだ。POCO F6 Proには,最大出力120WのACアダプターが付属しており,約19分でバッテリーを100%充電できるそうだ。

表1 POCO F6 Proの主なスペック
メーカー Xiaomi
OS Android 14
ディスプレイパネル 6.67インチ有機EL,解像度1440×3200ドット最大リフレッシュレート120Hz
プロセッサ Qualcomm製「Snapdragon 8 Gen 2」
・CPUコア:Kryo(最大3.19GHz)
・GPUコア:Adreno
メインメモリ容量 12GB
ストレージ 256GB,512GB
アウトカメラ 3眼式
・標準:約5000万画素,F1.6
・広角:約800万画素,F2.2
・マクロ:約200万画素,F2.4
インカメラ 約1600万画素,F値未公開
対応5Gバンド n1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/77/78
対応LTEバンド 1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/28/38/40/41/66
無線LAN対応 Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)
Bluetooth対応 5.3
バッテリー容量 5000mAh
連続待受時間 未公開
連続通話時間 未公開
USBポート USB Type-C
公称本体サイズ 74.95(W)×160.86(D)×8.41(H)mm
公称本体重量 約209g
本体カラー ブラック,ホワイト

 また,シャオミ・ジャパンは,POCOブランドとして初となるタブレット製品「POCO Pad」を6月中旬に発売することも合わせて発表した。搭載SoCにQualcomm製のミドルクラスSoC「Snapdragon 7s Gen 2」を採用し,税込価格は4万4800円となっている。

POCO Pad

 POCO Padは,12.1インチサイズで,解像度2560×1600ドット,アスペクト比16:10,最大リフレッシュレート120Hzの液晶パネルを採用したタブレットだ。薄さが約7.52mm,公称本体重量が約571gと,比較的薄型軽量で持ち運びしやすい製品である。

薄型筐体を採用したタブレット

 本体に4つのスピーカーを内蔵しており,Dolby Laboratoriesのバーチャルサラウンドサウンド技術「Dolby Atmos」に対応するという。また,本体に3.5mmミニピンヘッドフォン端子を搭載し,アナログ接続のヘッドフォンやイヤフォンを利用できるも見どころと言えようか。

表2 POCO Padの主なスペック
メーカー Xiaomi
OS Android 14
ディスプレイパネル 12.1インチ有機EL,解像度2560×1600ドット最大リフレッシュレート120Hz
プロセッサ Qualcomm製「Snapdragon 7s Gen 2」
・CPUコア:Kryo(最大2.4GHz)
・GPUコア:Adreno
メインメモリ容量 8GB
ストレージ 256GB
アウトカメラ 約800万画素,F2
インカメラ 約800万画素,F2.28
無線LAN対応 Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)
Bluetooth対応 5.2
バッテリー容量 10000mAh
連続待受時間 未公開
連続通話時間 未公開
USBポート USB Type-C
公称本体サイズ 280(W)×181.85(D)×7.52(H)mm
公称本体重量 約571g
本体カラー ブルー,グレー


鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。