「ストリートファイター6」Year1の最後の追加キャラクター「豪鬼」が5月22日に配信される。豪鬼は「ストリートファイターIIX」で隠しボスとして初めて登場し,以降さまざまなシリーズに参戦してきた人気キャラクターの1人だ。今回先行試遊でスト6仕様の豪鬼のプレイフィールを確認してきたので,その内容をお届けする。



歴代屈指の攻め手を備えたスト6豪鬼


 豪鬼と言えば,基本性能が高い代わりに低体力で脆さを兼ね備えるといったイメージを持っている人も多いと思うが,その点は「ストリートファイター6」(PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 以下,スト6)でも継承されている。

 前方に歩く速度は全キャラ中屈指のスピードで,春麗と同等かそれ以上の速度のように感じられた。この移動速度により,間合い管理がやりやすくなっているのは間違いないだろう。なお,ドライブラッシュの移動スピードは特筆して速くはなく,DJなどと比べると控えめに感じられた。

スピーディに動けるスト6豪鬼。ただしシリーズ伝統の低体力は本作にも受け継がれている

 必殺技は,豪波動拳,斬空波動拳,豪昇竜拳,(空中)竜巻斬空脚,阿修羅閃空に百鬼襲からの派生攻撃といったおなじみの技に加えて,金剛灼火という打撃技が追加されていた。コンボに組み込みやすいほか,強パンチボタンで出せばガードされても反撃を受けないので,リーチが長めの牽制技としても運用できそうだ。

金剛灼火。オーバードライブ(OD)版は画面端近くでヒットさせると追撃が可能

 シリーズ伝統の必殺技も,一つひとつ性能を見ていくと,いずれもスト6仕様にチューンされていることが分かる。

 その中でも前作から性能が大きく変化しているのは,豪波動拳と百鬼襲からの派生技だ。豪波動拳は前作のような射程制限はなく,どのボタンで出しても端まで弾が飛んでいくうえ,ボタンを押し続けてチャージすることで2ヒットする弾(チャージ1段階目),灼熱波動拳(チャージ2段階目)を放てる。

ボタンで弾速の異なる弾を出せるうえ,チャージも可能。多くのキャラに対して遠距離からでもイニシアチブが取れそうだ

斬空波動拳は前ジャンプからしか放てない。ただし,OD版は垂直ジャンプからでも発動できる

豪昇竜拳はOD版だと相手を叩きつける打撃が自動で発動する

 百鬼襲からの派生技は,投げ技(百鬼豪砕)がなくなったが,攻撃を出さずに隙なく着地できる百鬼潜影が加わったほか,OD版であれば百鬼襲から斬空波動拳(百鬼豪斬空)と竜巻斬空脚(百鬼豪螺旋)が出せるようになった。百鬼襲からの多彩な攻めも豪鬼の特徴の1つだが,攻めのバリエーションはより多彩になった印象だ。

OD版だと6つの派生技を使い分けられる百鬼襲。OD版からのみ出せる百鬼豪斬空,百鬼豪螺旋は,ドライブゲージの消費なしで繰り出せる

阿修羅閃空は+キックボタン同時押しで前方向,+キックボタン同時押しで後ろに移動と,コマンドが簡略化されている。前方向に移動した際は投げ技の朧で奇襲をかけられる

 スーパーアーツ(SA)は性能,そして数に恵まれている。SA1は地上で出せば滅殺豪波動,空中で出せば天魔豪斬空となり,SAゲージを3つ消費する技は高威力の打撃技の禍杯と,移動投げの瞬獄殺があるため,合計5つのSAを備えたキャラクターとなっている。残るSA2の崩天劫火も相手の飛び道具を抜けられるぐらいの無敵時間がある打撃技で,使いどころは多そうだ。

SA1の選択肢がほかキャラクターより多い豪鬼。ゲージが2本あれば天魔豪斬空を当てた相手に滅殺豪波動で追撃できる

SA3の禍杯はもちろん無敵技。割り込みでも活躍しそう

瞬獄殺はSAゲージがマックスかつ,体力25%以下で発動可能。移動投げだがコンボにも組み込める

 今回モダン操作でも豪鬼を触ってみたが,特殊技を複数持っているためモダンでも技の振り分けがしやすく,ある程度モダン適正もあるように感じられた。

 アシストコンボは弱,中,強,どれも初段をヒットさせればほぼ確実にコンボが成立するし,アシスト中,強に関しては通常技にあたる部分が2ヒットするためヒット確認も難しくない。

 必殺技ボタンに割り振られている技は豪波動拳,豪昇竜拳,百鬼襲,金剛灼火で,竜巻斬空脚を出したい場合は,クラシックと同様のコマンド入力が必要となっている。SAはSA1〜3を既存のキャラクターたちと同様にコマンド入力不要で出せるほか,瞬獄殺は「弱→弱→中→強」とボタンを連続で押すだけで発動できる。

特殊技,ターゲットコンボが複数存在し,単体でも使いどころのあるアシスト攻撃初段もあるおかげで,技数が少ないと感じにくい

 今回の試遊は1人用のみを触ったため,実戦でどれほどの強さを見せてくれるかは未知数だが,移動速度の速さや必殺技の多彩さはまさに豪鬼と言えるもので,過去シリーズの使い手も問題なく楽しめる仕上がりになっているように感じられた。
 Year1のキャラクターも勢揃いし,さらに戦いが激化していくと思われるスト6。今後の展開にも注目していきたい。


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