バンダイナムコオンラインとバンダイナムコスタジオが提供する、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Windows)用オンラインアクションRPG『ブループロトコル』。2024年4月24日(水)に新クラス“ビートパフォーマー”が実装される。
今回は実装を前に、ビートパフォーマーの先行体験プレイをさせてもらった(実装時に仕様が変更となる可能性があります)。事前に聞いていた基本情報は“仲間の支援が得意なクラス”。いわゆる吟遊詩人的なポジションということだろう。
『ブループロトコル』はアクションRPGだ。動き回って戦うのが楽しく、ポジション取りも重要。そこに吟遊詩人的な視点を加えた際の答えは“アンプ”だった。
エレキギターを奏で、その旋律で攻撃と周囲の仲間の強化&回復もこなすビートパフォーマー。純粋なバッファー(強化役)だけでは終わらない、プレイしていて非常に楽しいクラスになっていた。
『ブループロトコル』にギターセッションで新たな風を呼び起こす、名実ともにロックでパンクな新クラス。その魅力をお伝えしていきたい。みんな、バンド組もうぜ。
アンプと本人による二重のスキル範囲を使いこなせ
ビートパフォーマーは手にしたギターでの演奏で戦うという異色のクラスだ。ギターの音色が、プレイヤーを中心に広がる範囲攻撃や前方に放つ音波攻撃などの攻撃手段になる。
ビートパフォーマー自身は脆い後衛クラスなので前方に突出することが少なく、自分中心に発生する範囲攻撃やスキルは使い勝手が悪いようにも見える。
その弱点を補いつつ、さらにビートパフォーマーでのプレイに幅を持たせてくれるのが“アンプ”だ。
ビートパフォーマーの範囲スキルの大半は、プレイヤー本人に加え、このアンプからも発生。また、音波を前方に発射する射撃スキルは、アンプに当てるとアンプを中心にその効果が拡散。疑似的な範囲型スキルになる。
このアンプ設置のおかげで、後方から前衛の味方に範囲支援スキルを放ったり範囲攻撃を放ったりといった、安全な立ち回りが可能になっている。
だが、そんな引け腰ではロックンローラーの名がすたる。ビートパフォーマーの真髄は、“自分とアンプの両方からスキルを放つ”点にある。
つまり、アンプを前線に置いて自分も前線にいれば、スキル1発で離れた2ヵ所にいる味方に対して、同時にバフをかけられるわけだ。攻撃スキルなら、アンプと自身の分を重ねれば単純にダメージが2倍になる。
アンプと本人だけでなく、敵やパーティーメンバーとの位置関係も、スキル効果を重複させるには非常に重要。こうなると、FPSのタレット(設置砲台)などでよくある、一度置いたら再設置できるまで時間がかかって困る状況も想像できるかと思う。
そこは安心してほしい。アンプ設置のクールタイムはたったの1秒。敵や味方の動きに合わせて臨機応変にアンプを置き直せるのだ。位置関係を考える、などと聞くと難しそうに思えるかも知れないが、置き直しがほぼ無限にできるので、重く考える必要ないは簡単なのだ(新たなアンプを置くとまえに置いたアンプは即消滅する)。
通常攻撃やスキルを敵に当てていくと、自キャラの右下あたりに表示されているギターネック型の“ヒートゲージ”が上昇。このゲージが最大になると“ハイスピリット”状態を発動可能となり、発動すると通常攻撃やスキル全般が強化される。
このゲージ管理もわりと簡単だ。とくに敵が多いダンジョン内などでは範囲攻撃で勝手にガンガン上がっていく。そもそもハイスピリット状態がものすごく強いとか、戦ううえで発動必須とか、そういった感触はほとんどなかった。ノリで扱ってOKだろう。
ビートパフォーマーで頭を悩ませたのはスキルパレットの選択だった。『ブループロトコル』ではメインとサブのパレットで8個のスキルを用意できるが、魅力的な支援スキルが多く、8個では正直足りないのだ。
また、味方への支援に加えて、回復面も非常に優秀。ブラストアーチャーの回復スキルでは物足りない人には、絶大な回復量をぜひ味わってほしい。
かなりやり込んでからの話にはなるが、各スキルに追加性能を与えるタクティカルアビリティをどれにするかも悩みどころ。アビリティ次第で使いかたが大きく変わるスキルがいくつもある。
クラスレベルを上げると習得できるクラスアビリティの枠にも悩みがちで、ビルドの幅が非常に広い。演奏中にスーパーアーマーが得られる“ロックサーフェス”をつねに使いたいところだが、ほかにも使いたいアビリティが多い。ほかのクラスとはまったく異なるキャラクタービルドを楽しめるはずだ。
難しく忙しい。でもそれがちゃんと楽しい
実際にプレイしてみた感想としては、ソロプレイは支援役という言葉のイメージよりまったくもって楽だった。近づいてくる敵を回避でいなしつつ1ヵ所に誘導。そこから自分の近くにアンプを置いて範囲攻撃でまとめて倒すというセットプレイのくり返しでふつうに狩れる。耐久力が低いとはいえ、スーパーアーマー付与スキルと強力な回復スキルがあるため、ほかの後衛クラスよりは無茶も効く。
とはいえ、やはりビートパフォーマーがいちばん輝くのはパーティープレイだ。メーカー担当者さんの協力を得てパーティープレイを体験し、第一の感想は「忙しいけどすごくおもしろいい」。このひと言に尽きる。
パーティープレイでは自分と敵の位置だけでなく、バフをかけたい味方の位置も意識することになる。『ブループロトコル』のハイテンポなアクションバトルの最中に味方を追いかけるのはけっこうたいへんだ。
アンプを細かいスパンで置き直しつつ、つぎに使うスキルはバフか、回復か、それともスタンかなど、状況を理解し対応していく。味方と敵をつねに目で追いかけ続けるので非常に忙しいのだが、同時にじつに“ゲームしてる!”感があった。
ふだんの筆者はヘヴィスマッシャーなどの前衛クラスばかり使っている。アタッカー系のクラスにもスキル回しなどを考える要素はあるにしろ、味方の位置はあまり意識しない。
ビートパフォーマーでプレイすると、アタッカーのときと比べて処理する情報量が2倍以上になる。味方の位置を気にするという意味ではブラストアーチャーの感覚も近いが、ビートパフォーマーの場合はさらにアンプと自分の位置も加わる。苦労は2倍。だが、バトルを楽しんでいる感覚は2倍以上。ある意味お得だ。
パーティープレイでは味方が敵のターゲットを取ってくれることもあり、より自由気ままに演奏できるのも楽しい点だ。スキルの見た目がハデな分、自分とアンプの二重バフをかけたかどうかは一目瞭然。失敗してもノリでつぎに行けるし、成功したときの達成感はかなりのものだ。
自由に演奏できるとソロのときより格段に楽しい。自分の演奏でオーディエンス(味方)が盛り上げるのは、ライブの主役になったようで気分がいい。
ビートパフォーマー同士でパーティーを組んだ場合など、バフ効果はスキル効果が高い方が優先される(同レベルのスキルを使うと後の方が上書きされる)。
ただし、スタンウェーブやカームララバイといった状態異常スキルの場合は仕様が異なる。すでにかかっている状態異常と同じものを付与しようとしても無効化されるのだ。とはいえ、かければかけるほど付与確率は下がっていくので、同じ状態異常をかけるのであれば、確率が下がる前に強い効果値の方を付与した方が効率的ではある。
弱い効果が優先されることはないので、そこまでスキル使用の順番に神経質になることはない。ツインギターならぬトリプルビートパフォーマーという変則的な編成を試したところ、わちゃわちゃ感が出てじつに楽しかった。
ボスが属性ダウンしたところで一気に攻めろ! というシーンで、3人全員が攻撃力アップのバフをかけあうばかりで誰も殴りに行かなかったときは不覚にも爆笑してしまった。ビートパフォーマーだらけのパーティーは間違いなく楽しい。ノリノリで遊べるはずだ。
新たな楽しみかたで、バトルがライブに変わる
わりと簡単、ノリでOKと言ってきたものの、ビートパフォーマー自体はいわゆるテクニカルなクラスに位置づけられる。本作の操作に慣れ、ロックオンと非ロックオンを使いこなせる人でないと、そのおもしろさや魅力は楽しみ尽くせないかと思う。
とはいえ、その不慣れを楽しめるくらいにノリがいいクラスであることも事実。筆者もパーティープレイ中にアンプを間違えて壁に設置してめり込ませてしまったときには、スタッフさんともども笑ってしまった。
支援役をやっているとミスするたびに申し訳なくなったりテンションが下がったりしがちだが、ビートパフォーマーはそういった支援役とはまたノリが異なる。そもそも『ブループロトコル』はパーティー人数は6人と多めで、個々の責任はわりかし軽いのだ。30人で参加するレイドミッションならなおさら。
支援役として達成感を味わいやすいという魅力について先ほど触れたが、加えてMMORPGの支援役ならではの、同じスキルをくり返す一辺倒な戦いかたになりにくいクラスだとも感じた。アンプを自由に置けるので、自分ならではの戦い方を実現させやすいのだ。
崖の上から崖下にアンプを置いて演奏したり、曲がり角の向こうにアンプを置いて敵の視界外から攻撃したりと、工夫次第でいろいろな戦法を楽しめる。直線的な攻撃を放つ遠距離クラスとは異なるため、退屈はしない。
性能面のみならず、“演奏する”という遊び心もシンプルにおもしろい。各スキルは独自の旋律を持っているほか、ボタンを長押しするとまた違った演奏をしながらの待機状態になる。
ひょっとしたら、これを活用すれば本当にライブやセッションが可能なのではないだろうか。MMORPGとはそうした“職人”が突然現れるもの。ギタリストの出現に期待したい。
また、4月16日(火)20時から配信される‟BLUE PROTOCOL公式配信『ブルプロ通信』#16”では、ビートパフォーマーの情報が公開予定。こちらもチェックしてよう。
BLUE PROTOCOL公式配信『ブルプロ通信』#16
タクティカルスキルとクラスアビリティ
ここからは先行体験で確認できたビートパフォーマーのタクティカルスキルとクラスアビリティをすべて紹介していく。多彩なスキルとアビリティが魅力のクラスなので、すべて確認したうえでスキル構成(セットリスト)を考えてみてほしい。
攻撃・妨害系タクティカルスキル
バインドロック
インターバル:14秒
攻撃音波を発射。アンプに当たると範囲攻撃化。連続で3段目まで使用可能。
- α:怯み効果強化
- β:3段目で目の前にアンプを設置
ブレイクダウン
インターバル:15秒
ギターで殴り、追加でチャージ可能なフルスイングを放つ。
- α:ヒット時にヒートゲージ上昇量アップ
- β:チャージ時間が増加し、ダメージがさらに増加
オーディアグレス
インターバル:15秒
指定位置にアンプを設置して範囲攻撃。
追加入力でダメージエリアを生成(インターバルは増加)。
追加移動入力でステップ移動。
- α:怯み効果強化
- β:アンプ設置時に敵を引き寄せる
ブレイキングビート
インターバル:30秒
自身とアンプを中心に、一定間隔で範囲攻撃。
追加入力で、範囲攻撃をさらに展開。
- α:アンプの攻撃範囲拡大
- β:怯み効果強化
スタンウェーブ
インターバル:30秒
“スタン”を付与する音波を発射。アンプに当たると範囲化。
- α:スタン持続時間短縮、範囲化時の範囲拡大
- β:追加で属性耐性ダウン・中を付与
カームララバイ
インターバル:28秒
指定位置にアンプを設置して“スリープ”付与エリアを展開。
追加移動入力でステップ移動。
- α:スリープの持続時間延長
- β:インターバル短縮
支援系タクティカルスキル
ブレイブノート
インターバル:28秒
自身とアンプを中心に、与ダメージアップ・中の範囲バフ。
- α:バフの効果時間延長
- β:範囲ダメージ追加
ルーターズソング
インターバル:40秒
自身とアンプを中心に、一定間隔でバフエリアを展開。
与ダメージアップ・中と被ダメージダウン・中の効果。
追加入力で、被ダメージダウンバフエリアをさらに展開。
- α:最終段のバフエリアが一定時間残る
- β:自身のバフ範囲縮小、アンプのバフ範囲拡大
ソリッドゲイン
インターバル:40秒
指定位置にアンプを設置してバフエリアを展開。
スーパーアーマー、被ダメージダウン・中の効果。
追加移動入力でステップ移動。
- α:属性耐性アップ・中を追加
- β:攻撃速度アップ、移動速度アップ・中を追加
メディカルコード
インターバル:40秒
被ダメージダウン・中と与HP回復量アップ・中を与える音波を発射。
追加移動入力でステップ移動。アンプに当たると範囲化。
- α:HP回復・中の効果追加
- β:音波を発射しなくなり、自身とアンプ中心の範囲スキルとなる
スピリットチャージ
インターバル:40秒
自身にヒートゲージ蓄積量アップバフを付与(対象となるのはアンプ拡散ヒット時など)。
- α:HP継続回復・中を追加
- β:効果時間中、通常攻撃のアンプ範囲攻撃のダメージ増加
回復系タクティカルスキル
リバーブヒール
インターバル:17秒
回復音波を発射。アンプに当たると範囲化。
- α:範囲化の範囲拡大
- β:範囲化の縮小と回復量増加
ハルシオンノート
インターバル:43秒
自身とアンプを中心に、一定間隔で回復エリアを展開。
最終段がヒットした対象にHP継続回復効果を付与。
追加入力で、回復エリアをさらに展開。
- α:アンプの範囲拡大
- β:回復量低下、継続回復効果の削除。追加でHP吸収効果を付与
アルティメットスキル
カデンツァ
インターバル:170秒
自身とアンプを中心に、バフエリアと回復エリアを展開。
与ダメージアップ・大、被ダメージダウン・大、HP回復の効果。
クラスアビリティ
リサージェンス ※クラス共有アビリティ
味方の救護に成功時、被ダメージダウン・小を付与
エキサイトライブ
ヒートゲージ上昇量アップ
コンフォーティング
演奏スキル使用中、自身にHP継続回復を付与
オルタナティブスタイル
ハイスピリット状態中、後移動入力派生の通常攻撃がヒットした味方のHPを回復する音波に変化。アンプに当たると範囲化。
ロックサーフェス
演奏スキル使用中、自身にスーパーアーマー付与
アグレッサーモード ※クラス共有スキル
攻撃系タクティカルスキルを装備している場合、自身に与ダメージアップ・小を付与。攻撃系タクティカルスキルの装備数に応じて効果アップ。
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