ネクソンは2024年4月6日,新作MMORPG「HIT : The World」(PC / iOS / Android)のインフルエンサー / 配信者向け先行体験会を,東京都内で開催した。このイベントでは,約80名の来場者が目玉コンテンツの1つである攻城戦を体験できたほか,本作の最新情報も公開された。


イベント冒頭では,本作の開発統括を務めるパク・ヨンシク氏(写真左)と日本サービス担当のキム氏(写真右)が,サービス開始後も日本のプレイヤーからの意見やリクエストを参考にアップデートしていくと語った

 攻城戦は防衛側が1ギルド,攻撃側が9ギルドの最大10ギルドが戦うギルド vs. ギルド(GvG)コンテンツだ。1ギルド最大50人となるため,最大で500人ものプレイヤーが入り乱れて戦うことになる。

攻城戦に参加するには,ギルドマスターが入札を行い,参加権を獲得する必要がある

 攻城戦フィールドには,順に「城門」「守護石」「刻印石」という3つのエリアが存在し,攻撃ギルドがそれぞれ目的を達成することで次のエリアに進めるようになる。
 城門エリアでは,城門の破壊が目的。城門前にはすべてのギルドが進入できるため,城門の破壊を試みつつ,敵対ギルドと戦うこととなる。


 城門の破壊に成功すると,守護石エリアに突入。攻撃ギルドは,このエリアに設置された守護石を破壊すると,刻印石エリアに移動できるポータルが出現する。


 刻印石エリアでは,全ギルドによる刻印石を巡る攻防が始まる。このエリアに設置された刻印石は,あるギルドのギルドマスターが一定時間触れることで「刻印状態」になり,そのギルドは城の所有権を持つ防衛ギルドとなる。
 そして全プレイヤーが城外に強制テレポートされ,制限時間まで上記の進行を繰り返す。最終的な攻城戦の勝利条件は,以下の2つのいずれかを達成することだ。

・防衛ギルドが18分間,城を守り切る
・制限時間終了時に防衛ギルドになっている



 防衛ギルドは,「城門の後方」「守護石の近辺」「内城の周囲」の3か所にある「魔法障壁」を活性化し,攻撃ギルドの進行を妨害できる。魔法障壁は設置されたパネルを踏み,表示されたアイコンをクリックすることで活性化できる。
 活性化したパネルの数に応じて魔法障壁が最大3段階まで強化されるが,活性化したプレイヤーは攻撃などの行動はできるものの,その場から移動できなくなってしまう。さらにパネルが攻撃ギルドによって破壊されると,活性化したプレイヤーは戦闘不能に陥る。


魔法障壁の攻防。防衛ギルドはここで時間を稼ぎたいところだ

左から,攻城戦の実況を務めたOooDaさんと,解説のS嶋さん
 会場では,来場者約80名による20名1組の4ギルド,取材に来ていたメディア関係者約10名による1ギルドの計5ギルドが実際に攻城戦を体験できた。1戦めは各ギルドがそれぞれ敵対した状態,2戦めは来場者ギルドが2つ1組で連合を組み,メディアギルドが単独で戦う形式で行われた。

 いずれも急拵えのギルドだが,来場者のほとんどはMMORPGのコアプレイヤーであり,事前に打ち合わせをする時間も与えられたため,拘束スキルを駆使して敵対ギルドのギルドマスターを足止めし集中攻撃を加えて倒すなど,しっかりした連携が見られた。
 また防衛ギルドの魔法障壁についても,前方にタンク職を配置し,後方から遠距離攻撃職が敵対ギルドを狙うといったように,プレイヤー同士が連携した戦術が展開されていた。

 なお,本作のサービス開始後,初回の攻城戦はサーバーごとに行われる「攻城戦解放イベント」完了後に開催されるとのこと。ネクソンでは,サービス開始から約3週間後の開催を想定しているそうだ。

ゲーム内には,攻城戦を制した防衛ギルドのギルドマスターの像が建立される

 イベントのクロージングでは,本作の開発統括を務めるパク・ヨンシク氏が,来場者に感謝を述べるとともに,サービス開始以降に攻城戦などのコンテンツを用いたオフラインでの大会イベントの開催を検討していることを明かした。
 また日本向けの施策として,大会を見据えた1ギルド vs. 1ギルドコンテンツの開発が決定したことも発表された。

 さらに運営ディレクターを務める黄 珀信氏からは,本作の5月いっぱいまでのスケジュールが明らかにされた。それによると,下のスライドに示されたように,何かしらのコンテンツがほぼ毎週実装されていくとのこと。ただ日程はあくまでも予定であり,ズレる可能性もあるそうだ。


 「乱闘場」は,専用フィールドで行われる3ラウンドのバトルロイヤルで,キルやアシストによって獲得したスコアに応じて次のラウンドに進出できるというもの。
 また,ギルドイベント「結束の証明」は,ギルドメンバー同士で協力し,ポイントを稼いでいくという内容だという。
 そして「インターサーバー狩り場」はサーバーの垣根を越えてPvPが可能となるフィールドだ。

左から黄 珀信氏,反王ケンラウヘルさん
 本作の公式生放送にも出演しており,このイベントにも登壇した反王ケンラウヘルさんは,以上の発表を受けて「日本のプレイヤーの傾向を捉えた,とにかく出し惜しみをしないアプローチ」とコメント。「攻城戦も最初は皆熱くなるが,けっこうすぐに飽きられる。そこを補うような日本向けの施策が展開されるのは,ほとんど例がない」と,期待をあらわにしていた。一方,今回のイベントで攻城戦の解説を務めたS嶋さんは,本作の攻城戦について「日本向けの新GvGコンテンツが実装されるまで,飽きられることがないのではないかと感じた」と,その完成度の高さを評価していた。


 最後に反王ケンラウヘルさんとS嶋さんが,あらためて本作の日本展開に寄せる大きな期待を語った。また黄氏は,来場者も含めて本作に関わる人達について,「MMORPGに熱い思いを抱いている」と表現し,「大きなプレッシャーを感じているが,皆さんと一緒にいいゲームを作っていきたい」と意気込みを見せた。
 そしてパク氏が「これまで多くの韓国産MMORPGが日本で展開されたが,プレイヤーとのコミュニケーションが足りていなかった」とし,「本作は皆さんの期待に添うものにしていく」と語っていた。

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