2024年6月2日,ASUSTeK Computer(以下,ASUS)の日本法人であるASUS JAPANは,携帯型ゲームPC「ROG Ally」シリーズの新モデル「ROG Ally X」を2024年夏以降に国内発売すると発表した。本稿執筆時点で,価格は明らかになっていない。

ROG Ally X。先代のボディカラーは白色だったが,新製品は黒色になった

 ROG Ally Xは,2023年に登場したROG Ally上位モデルの強化版である。筐体の基本的なデザインやサイズ,搭載SoC(System-on-a-Chip)に「Ryzen Z1 Extreme」を採用する点は,ROG Allyからそのまま継承しつつ,さまざまな点でパワーアップを図っている。

ROG Ally Xの前面。7インチサイズで解像度1920×1080ドット,最大リフレッシュレート120Hzの液晶パネルを採用する点は,先代と変わらない

 まず,メインメモリ容量は,先代の16GBに対して,24GBへと増えている。統合型GPUを使うPCの場合,メインメモリの一部をグラフィックスメモリに割り当てるため,大量のメモリを使用するゲームの場合,16GBでは物足りないことがあったので,大きな改善と言えよう。
 また,内蔵ストレージ容量も標準で1TBとなったので,ファイルサイズの大きなゲームをインストールしやすくなった。

 さらに内蔵するバッテリー容量も,先代の40Whから80Whへと倍増。バッテリー駆動時間は大きく伸びたはずだ。
 また,先代は充電および周辺機器接続に使えるUSB Type-Cポートが1つしかなかったので,たとえば外付けのディスプレイと接続した状態では充電ができない。機器をつなげながら長時間使うには,別売りのUSB Type-Cドッキングステーションが必要だったわけだ。しかしROG Ally Xでは,USB Type-Cポートが2つに増えており,ACアダプターへの接続と機器接続を,別売り品を使うことなく両立できるようになった。これは使い勝手を大きく改善してくれる利点と言えよう。

 そのほかにも,アナログスティックに耐久性の高い部品を使用したり,グリップ部分をより持ちやすい形状に変更したりといった具合に,使い勝手を向上させる改良が多数盛り込まれているのは注目に値する。

ROG Ally Xの背面。グリップの膨らみが増したようだ

ROG Ally Xの主な特徴

 国内価格がいくらになるかは,まだ分からないものの,ROG Allyの上位モデルとして,魅力を感じる人は多そうだ。

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