三井住友フィナンシャルグループが15日発表した2024年3月期の連結純利益は前の期比19%増の9629億円と10期ぶりに最高益を更新した。国内外で旺盛な資金需要が収益を押し上げ、SMBC日興証券の黒字転換も寄与した。25年3月期の純利益は前期比10%増の1兆600億円。初めて1兆円を超え、2期連続で最高益となる見通しだ。

本業のもうけを示す連結業務純益は22%増の1兆5602億円と最高だった。融資の焦げ付きに備える与信関係費用は、国内外で大口先の引当金などが増えて30%増の2740億円。一方、政策保有株式の売却益が膨らんで株式等損益は2498億円と60%増えた。

資本効率を示す自己資本利益率(ROE)の新しい目標も公表した。東京証券取引所が定める厳格な基準で今年3月末時点の数値は7%だったが、29年3月末までに9%程度へ引き上げる計画だ。

9%はこれまで公表してきた基準で約12%に相当するという。15日の記者会見で中島達社長は「現状に満足せず、質の高い成長を実現していきたい」と語った。

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