【ニューヨーク=竹内弘文】米シアトルの連邦地方裁判所の判事は30日、暗号資産(仮想通貨)交換業世界最大手バイナンスの創業者チャンポン・ジャオ被告に禁錮4カ月の判決を下した。同被告はマネーロンダリング(資金洗浄)防止法に違反した罪に問われていた。
バイナンスは米国を除く地域で「バイナンス・ドット・コム」と呼ぶ仮想通貨の交換所を展開する。VPN(仮想私設網)などを通じて米国でも事実上サービスを利用できる状況を放置し、資金洗浄の検知・防止プログラムも有効に機能していなかった。米国の制裁対象国イランやシリアの個人が米国民と取引できるようにしていた。
ジャオ被告は2023年11月、罪を認めて5000万ドル(約79億円)の罰金支払いや最高経営責任者(CEO)職からの退任で米当局と合意した。法人としてのバイナンスは43億ドルの罰金を支払った。
仮想通貨の交換業に関する訴追としては、FTXトレーディング創業者のサム・バンクマン・フリード被告が同社顧客や投資家に対する詐欺に問われ、3月に禁錮25年の判決を受けた。同被告は4月11日に控訴した。
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