老朽化した鉄道のディーゼル車両を改修して、電動車両の開発を目指す実証実験が長井市で行われることになり、9日にキックオフイベントが開かれた。

この実証実験は、老朽化したディーゼル駆動の鉄道車両からエンジンなどを外しソーラーパネルやバッテリー・電動モーターに乗せ換えて電動化し復活させようというもの。

改修した車両は1回の充電で150キロ以上の走行を目指していて、電力はメガソーラーや水力発電など、地域で創られた再生可能エネルギーを使用する想定。
これによりディーゼル車で使う軽油の使用を抑え、CO2削減など環境対策を推進するとともに、車両運行にかかるコスト削減を図ることで事業者の経営効率改善を見込んでいる。

実証実験は、長井市内の鉄道・交通コンサルタント業「ジェットコネクト」が、県外の鉄道関連企業2社と共同で取り組む。
脱炭素化技術の開発に関する環境省の実証事業として、事業費の約3億1千万円を環境省が負担する。

9日に行われたキックオフイベントには山形鉄道や長井市・再生可能エネルギーの事業者など14の企業・団体が出席し、ジェットコネクト・山形鉄道・長井市の三者が事業推進に関する協定書に調印した。

(ジェットコネクト・重田英貴社長)
「フラワー長井線にはトンネルがない。トンネルがないということはソーラーパネルを使った発電効率が最大限活用できる。キャッチフレーズは“長井から世界へ”。置賜から日本国内・海外へ向けて新しい技術を生み出してアピールしていきたい」

実証実験は2026年までの3年計画で、試作車両の設計・制作を進め、2026来年度には山形鉄道の線路で試験走行を行う。
山形鉄道は、有用性が確立できればフラワー長井線への導入を検討するとしている。

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