ビットコイン価格は米大統領選後に急騰=ロイター

代表的な暗号資産(仮想通貨)のビットコインの価格が5日午前、初めて10万ドル(約1500万円)の大台に到達した。米国のトランプ次期政権による規制緩和期待が強く、5日の大統領選後に4割強上昇した。トランプ氏の政策の影響を織り込む「トランプトレード」の中で資金流入が際立っている。

情報サイトの米コインマーケットキャップによると、5日午前11時50分時点のビットコイン価格は10万1000ドル台と24時間前比で約6%高い水準で推移している。米大統領選直後に約8カ月ぶりに最高値を更新して以来、相場の騰勢が強まる。11月13日には初めて9万ドル台に乗せたばかりだ。

材料になったのは、米証券取引委員会(SEC)の委員長人事だ。トランプ次期米大統領が4日にSECの次期委員長に元SEC委員のポール・アトキンス氏を指名した。アトキンス氏は過度な金融規制に否定的な規制緩和論者として知られ、仮想通貨に対しても同様の姿勢をとる。

トランプ氏は選挙戦で仮想通貨業界に寄り添った規制環境の整備や業界振興を訴え、業界の不正摘発に注力した米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は解任すると公言してきた。これを受け、SECは11月21日、ゲンスラー氏の2025年1月の退任を発表していた。

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