縮小する紙おむつ市場にあえて参入するアイリスオーヤマの勝算とは。

アイリスオーヤマ・大山晃弘社長:
新規事業につきましては、赤ちゃん用紙おむつ事業に参入したい。

生活用品大手アイリスオーヤマは、王子ネピアの赤ちゃん用紙おむつ「Genki!」ブランドのライセンス契約を結んだことを発表。

自社の強みであるECサイトで販売を始めます。

厳しい状況が続いているとして、2024年9月、子ども用紙おむつ事業を終了した王子ネピアから生産設備の一部を買い取り、2025年上旬にも生産を開始します。

その厳しい状況は深刻で、厚生労働省によると、2024年上半期に生まれた赤ちゃんは、前の年より2万人以上減少。

このペースでいくと、2024年の出生数は、初めて70万人を割る公算が大きくなっています。

少子化によりベビー市場が縮小傾向にある中、このタイミングであえて参入を決めた理由について、大山晃弘社長は「出生率は下がっていくと考えているが、ゼロにはならない。我々にとっては新規事業ですから、新しい売り上げや規模を獲得できるチャンスだと」と話します。

アイリスオーヤマが紙おむつを生産するのは自社の飲料工場で、「小さいけど重い飲料」と「軽いけどかさばる紙おむつ」を組み合わせて運搬することで物流の効率化を図ります。

そして、マスクなど不織布生産のノウハウを生かした製造とECサイトによる販売の両方を担うことで収益を見込んでいて、2030年に100億円の売り上げが目標です。

また、大人用の紙おむつについても、これまでのノウハウを生かして今後、展開を検討していきたいとしています。

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