記者会見する山梨中央銀行の古屋賀章頭取(14日、甲府市)

山梨中央銀行が14日発表した2024年4〜9月期連結決算は、純利益が前年同期比12%増の30億円だった。4〜9月期としては2期ぶりの増益。本業のもうけを示す単体のコア業務純益(投資信託解約損益を除く)は20%増の67億円だった。貸出金が順調に増えて資金利益が伸びた。

売上高にあたる連結の経常収益は3%減の279億円。資金利益は10%増えて161億円だったが、株式や債券の売却益を減らした。経常利益は31%増の43億円。国債等債券の売却損が有価証券ポートフォリオを再構築した前年同期より大幅に減り、利益を押し上げた。

単体の9月末の貸出金残高は前年同月末比8%増の2兆5948億円。企業向けや個人の住宅ローンなどの資金需要が伸びた。一方、総預金残高は1%減の3兆6213億円と8年ぶりに減少した。法人や個人の預金は増えているが「長期金利上昇を背景に自治体が資金運用手段を見直して公金預金が減った」(古屋賀章頭取)。

25年3月期の連結業績予想は据え置き、経常利益が22%増の93億円、純利益が13%増の64億円を見込んでいる。

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