多くの外国人観光客が今、工場見学に訪れています。カップ麺にアイス、そしてしょうゆ工場まで!その理由にせまります。
■カップ麺作りに興奮ワーオ!
なぜか、工場見学にくる外国人が急増中。カップ麺やアイス、しょうゆまで、人気の秘密を取材しました。
横浜市の「みなとみらい21地区」。多くの外国人観光客のお目当てが…
アメリカからの観光客
「カップヌードルミュージアム」
「カップヌードルミュージアム」(大人・入館料500円 ※高校生以下無料)です。カップヌードルやチキンラーメンの誕生秘話を知れたり、具材をチョイスしオリジナルカップヌードルが作れたりと、学んで遊べる施設。
リトアニア出身
「奥さんが天ぷらを揚げているのを見て、麺を乾燥させる方法を思いついたのよね」
実はここに来る、4人に1人が外国人観光客なんです。
ドイツから
母「娘は(カップヌードルを)週に2~4回は食べていますよ」
娘「チリトマト味(が好き)」
チェコから
「私はパーティーから帰った後、家で食べるの。飲んだ後のカップヌードルは完璧」
「(Q.ジャパニーズ“シメ”?)そうそう」
今や、世界100以上の国と地域で販売されているカップヌードル。外国人観光客がここを目的地にやってくるのには、あるワケがあったんです。
ブラジルから
「普段食べているのものがどう作れているかわかるから学びになるし楽しいんだ」
「ブラジルには、“工場を体験”できるような施設がないの」
海外では、“製造過程”を覗ける「工場見学」はレア。そのため、SNSで知った外国人観光客が今、わざわざ、ニッポンの“工場見学”にやってきているんです。
■アイス工場で“出来たて”試食
Nスタが向かったのは千葉県野田市。駅前に…あ!いましたいました、外国人観光客です。
外国人観光客
「(Q.どこから来た?)カルフォルニアから来ました」
アメリカからやってきた、ジェフさんとチャンさんのカップルです。
ジェフさん
「キッコーマンの工場見学にさっき行ってきたんだ。これから、グリコの工場に行ってくるよ」
実は、千葉県野田市には無料の工場見学が盛りだくさん。大手だけでも「キッコーマン」に「メグミルク」「グリコ」と3つもあるんです。
チャンさん
「ポッキー知ってる!食べたこともある」
ジェフさん
「僕はないな~」
グリコは海外でも知られた存在。特にポッキーなどのチョコレート菓子が人気なんだそうです。
こちらの野田工場でつくっているのは、しっとりなめらかな食感が人気のあの「パピコ」。
「なめらか食感」をどうやって作っているんでしょうか?
ジェフさん
「ステンレスがたくさん使われているな」
目の前に現れたのは大きなタンク。中には「アイスの素」が。ここで、大きさがバラバラな成分を小さく整える「均質化」を行います。さらに、空気を混ぜながらゆっくり温度を下げていくことで、あの、パピコのなめらかな食感になるんだそうです。
ジェフさん
「配管まで本当にきれいだ」
そんな外国人2人が、食いついたのが…
ジェフさん
「見てみて、自動化されてるよ。ロボットアームだ」
チャンさん
「一個ずつ抽入されているわ」
パピコの空の容器に「アイスの素」を全自動で抽入する機械に食いつく、ガールフレンドのチャンさん。
チャンさん
「とってもおもしろかった」
そして、アイスになった気分が味わえる-10℃の冷凍室体験へ。
ジェフさん
「僕たちがアイスになっちゃうよ」
最後はお待ちかねの、試食タイムです。初体験の“出来立てパピコ”に…
チャンさん
「さっぱりしているわ。(容器が)持ちやすいし」
ジェフさん
「それに、アイスがカップから落ちることもないしね」
日本のアイスが気に入ったようで、最後にアイスクリームづくりまで体験しちゃいました!
ジェフさん
「ツアーと体験がよかったよ。工場の設備もすごかったしね」
■スイーツ専用しょうゆに感動
続いては、外国人観光客に人気の「川越」。ここで今注目されているのが、しょうゆ専門店「金笛」です。和食ブームもあって、伝統的な日本のしょうゆが、今注目されています。
台湾から
「台湾のしょうゆと比べて、風味がとても豊かなんだよね」
韓国から
「日本のしょうゆは(刺身など)そのまま食べられるのがいい。韓国のしょうゆは、『料理用』なんですよね」
200年以上の歴史を持つ「金笛醤油」は、伝統的な木桶でのしょうゆづくりを、今も守り続けています。
“伝統を未来につなぐため”、5年前、しょうゆを活かした「料理」や「スイーツ」を味わえる飲食店と、「工場見学」を組み合わせた「金笛しょうゆパーク」をオープンさせました。
すると、ここにも毎月200人以上の外国人が。
ファリーダさん
「こんにちは、ここが金笛醤油工場?」
この日やってきたのは、イギリスからの観光客、ファリーダさん。
金笛醤油 12代目当主 笛木吉五郎 社長
「原材料が保管されている場所です」
社長自ら英語で説明する「イングリッシュツアー」が、海外のSNSで話題になっているんです。
明治時代から使われている原料庫で、しょうゆの作り方を学びます。
笛木吉五郎 社長
「コウジ モルト」
ファリーダさん
「バクテリアみたいなもの?」
笛木吉五郎 社長
「そうそうその通り。バクテリアの一種です」
蒸した大豆と炒った小麦をまぜ、そこに発酵を促す「種こうじ」を加えます。3日間寝かし、塩水を加え木桶に入れ、発酵、熟成させます。
ファリーダさん
「これ写真で見たことあるわ!これがモロミね」
100年以上前からある木桶が、今も現役だそうです。
そして、最後はお待ちかね。素材や熟成期間のことなる、しょうゆの“食べ比べ”です。
ファリーダ
「すべて異なる味がします。これ(木桶初しぼり)がとてもおいしかったわ。」
白身魚との相性がいい醤油、「初しぼり(594円、100ml)」の味に感動するイギリス人のファリーダさん。しかし、一番気に入ったのは…
ファリーダさん
「アイスがよりおいしくなったわ」
黒糖を組み合わせたスイーツ用のしょうゆでした。かなり気に入ったらしく、なんと、しょうゆソフトクリームのお代わり!家族に向け、ビデオレターの撮影も始めちゃいました。
ファリーダさん
「すでにしょうゆが入っているけど、追いしょうゆをしちゃいます」
“ニッポン”の最新技術から伝統まで。工場見学人気はまだまだ続きます。
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