ホンダの三部敏宏社長は25日、カナダで2028年に稼働を目指す電気自動車(EV)の新たな完成車工場も活用することで、30年までにEVの世界生産台数を年間200万超に引き上げる計画に「十分対応できる」と自信を示した。
カナダ東部オンタリオ州で報道陣の取材に応じた。新工場の建設地にカナダを選んだ一因は、豊富な天然資源を活用できるためだと説明。最大生産能力は年間24万台規模を想定している。
最近は北米でのEV販売台数が鈍化しているが、三部氏は「今の減速は一時的なもので、徐々に増えていくと思っている」と言及。工場が稼働する28年以降は「EV市場は成長していくと考えている」と話し、巨額な投資に「躊(ちゅう)躇(ちょ)はなかった」と強調した。
今年11月の米大統領選で返り咲きを目指すトランプ前大統領が「反EV」の姿勢を示していることに関しては「大統領選についてはコメントしない」としながらも、「選挙結果で(脱炭素化の流れが)変わることはない」との見解を示した。
この日の発表会見にはカナダのトルドー首相も出席し、完成車工場と電池工場などを含めた総投資額の約150億カナダドル(約1兆7千億円)は「自動車分野の投資でカナダ史上最大となる歴史的な日だ」と歓迎した。(共同)
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