トヨタ自動車が出資し、アメリカの企業が開発を進めている5人乗りのいわゆる”空飛ぶクルマ”が10月末、国内で初めて静岡県裾野市の上空を飛行しました。
都心から裾野市までわずか25分で移動することができます。
富士山を背景に裾野市の上空を飛行する”空飛ぶクルマ”。
これはトヨタ自動車が出資し、アメリカの企業「ジョビー・アビエーション」が開発を進めている電動垂直離着陸機「eVTOL」です。
10月末に日本で初めて、裾野市での試験飛行が行われました。
機体は全長6.4m・翼の長さは11.9mで、定員はパイロットを含め5人。
航続距離は160kmで、最大時速は320km/hです。
11月2日に裾野市で開かれたセレモニーには、ジョビー・アビエーションのジョーベン・ビバート最高経営責任者やトヨタ自動車の豊田章男 会長が出席しました。
トヨタ自動車はこれまでに約1300億円を出資したほか、人材や部品も供給していて、空飛ぶタクシーの実現を目指しています。
ジョビー・アビエーション
ジョーベン ビバートCEO:
重要なのはトヨタが技術とプロセスを構築し、この次世代技術の製造を可能にするため私たちのチームと並んで取り組んできたこと。この素晴らしい未来を実現するために、私たちは肩を並べて取り組み続けます
トヨタ自動車・豊田章男 会長:
(都心)あそこから25分で、ここ(裾野市)に飛んで来れるというのは、もう今までの東京とこの東富士(裾野市)の距離ではなくなる。世の中が変わるという意味でも、私はこれを、ジョーベンCEOも言っていますけども、世の中の生活が変わると思います
トヨタ自動車は2025年にも中東のドバイで商業運航を始める計画で、国内では大阪・関西万博でのデモフライトを目指し、現在、国土交通省に運航に必要な申請を行っています。
空飛ぶクルマをめぐっては、自動車メーカー・スズキも愛知県のベンチャー企業「SkyDrive」と連携し製造を始めていて、大阪・関西万博でのお披露目を目指しています。
滑走路を必要とせず、上空を気軽に移動できる空飛ぶタクシーの実用化が近づいています。
空飛ぶクルマについてはトヨタやスズキだけでなく、日本航空なども実用化に向けた取り組みを進めています。
タクシーとしての利用が想定されており、運賃なども気になるところですが”空飛ぶクルマ”が私たちの生活をどう変えていくのか注目されます。
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