11月1日から自転車に関する法律が変わり、違反した場合、罰則があります。

■11月1日から自転車の罰則強化 16歳以上対象に最大1万2000円程度の反則金

たとえば、酒気帯び運転。
これまで罰則の対象となっていなかったのですが、1日からは3年以下の懲役、または50万円以下の罰金に。

そして、スマホを操作しながら運転する、いわゆる「ながら運転」。
通話しながらや、画面を2秒以上注視して運転すると、罰則の対象になります。

さらに、自転車の罰則強化はこの他にも、信号無視、イヤホンをしながらの運転、右側通行などが違反行為にあたり、16歳以上を対象に5000円から1万2000円程度の反則金が課せられる見通しです。

この反則金は、今後2年以内に導入されることになるということです。


■勝手に検証 3時間でどれぐらい違反しているの?罰則金は?

【秦アナウンサー】「大阪の中心地、梅田にある交差点に来ています。ここでどれくらいの方が違反をしているのか検証していきます」

今回は交通安全に詳しい、関西大学社会安全学部・伊藤大輔教授と一緒に、平日の朝から3時間張り込み、どれくらい違反しているのか、反則金はいくらになるのか、勝手に検証してみます。

午前8時、調査を始めたその瞬間。

【関西大学社会安全学部 伊藤大輔教授】「そこです」
【秦アナウンサー】「イヤホンをつけたまま走行している方がいます」

【関西大学社会安全学部 伊藤大輔教授】「基本的に外の音が聞こえない状態はよくない。聞きながらの運転は違反になります」

イヤホンをしていると周りの音を遮断してしまい、サイレンやクラクションなどを聞き逃し、重大な事故を起こす危険性があるため違反になります。

その反則金は…イヤホン使用・罰則金5000円。(※金額は税込み)

と、なかなか痛い出費です。

■イヤホンつけての走行「無視されてる?」

その後も…。
【秦アナウンサー】「イヤホンをつけて走行しています」「まだイヤホンをつけたまま…」

…と、イヤホンをつけての運転を相次いで発見しました。

【秦アナウンサー】「すみません。少しお話よろしいです?」
イヤホンを付けたまま走行している人に声をかけますが、停まってくれる人はいません。

【秦アナウンサー】「ちょっと、お話うかがってもよろしいですか…ごめんなさい…」「すみません、ちょっといいですか?イヤホンの…」

自転車の人は走り去っていきました。

【秦アナウンサー】「スピード上がりましたよね?近づいたら…」(スタッフ:つらい?)「だいぶ」

■罰金あっても「どっちでもいい」 イヤホンをつけて走行する人の言い分

信号待ちをしている自転車の人に話を聞くことができました。

【秦アナウンサー】「イヤホンをつけながらの走行、5000円取られることになるかもしれない」
【男性】「5000円!?まぁ、取られるもんはしゃーない」
【スタッフ】「やめようとは思わない?」
【男性】「時と場合によります。その時の気分。
【秦アナウンサー】「5000円と聞いてもやめようとは?」
【男性】「どっちでもいいかな」

反則金を気にとめない若者や、

【男性】「空洞になっとる。(耳は)ふさいでいない」

イヤホンをしているのに、耳は塞がっていないと苦しい言い訳する人も。

この日3時間で見つかったイヤホンをしながらの運転は、確認できただけで合計41件。

その反則金は…なんと20万5000円にもなりました。

■「逆走」に「信号無視」…5分間で1人で2万4000円の反則金にも

さらに違反はイヤホンだけでなく…

【関西大学社会安全学部 伊藤大輔教授】「逆走してますね」

本来、車と同じく左側を通行するのが自転車のルール。にもかかわらず、逆走する「通行区分違反」は、反則金が6000円です。

今回3時間で8件見つかり、合計4万8000円の反則金になります。


さらにほかにも!

左側から片側3車線以上の道路の真ん中に自転車を止めて待っている人がいます。

【秦アナウンサー】「危ない、危ない、危ない!停まっている位置が、道路のど真ん中」

右側からも自転車で侵入してくる人たちが。

【関西大学社会安全学部 伊藤大輔教授】「信号が青になる前に、発進しちゃってる。信号無視は1人当たり6000円ですので、3人合わせて1万8000円の罰金です」「左側からきた方は通行帯違反も加わりますので、この方は1万2000円になります」

さらにこの逆走と信号無視をした男性なんと…。

【スタッフ】「また向こうに来ていません?」

先ほど、逆走と信号無視をした男性。

かごに荷物があるので買い物をした帰りなのか。

【秦アナウンサー】「信号、赤の状態で…。危ない」

ものの5分の間に、1人で2万4000円の反則金になりました。

■3時間の検証の結果、違反件数は61件、反則金の合計は32万9000円

そして今回の検証で、秦アナウンサーが最も衝撃を受けた違反が…。

【秦アナウンサー】「危ない!危ない!危ない!」

片側3車線以上の交差点を右折する場合、自転車は2段階右折するのがルールなのですが…右折レーンに自転車が停まっています。

【秦アナウンサー】「二段階右折せずに、トラックと一緒に…」

【秦アナウンサー】「4月まで東京住んでたんですけど、これは初めて見たな」

ほかにも、スマホのながら運転など、今回、自転車の違反を調査したところ、3時間で違反件数は合計で61件、反則金の合計は、32万9000円となりました。

■幼いころからの教育が大切

罰金は16歳以上が対象になるということですので、小さな子どものころからの教育が大切になります。

【京都大学大学院 藤井聡教授】「今までわれわれの意識の中では、自転車は歩行者の仲間みたいに思っていましたが、法律的には完璧にバイクの仲間になったということですよね。軽車両って、車両の仲間になりましたから、その意識を子どもの頃からしっかり教育していくことが大事です」

誰かを大変な目に遭わせる可能性がありますので、気をつけていただきたいと思います。

(関西テレビ「newsランナー」2024年11月1日放送)

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