日野自動車が25日発表した2024年3月期連結決算は、本業のもうけを示す営業損益が81億円の赤字(前年同期は174億円の黒字)に転落した。トラックやバスの燃費などを偽るエンジン認証の不正に伴う顧客への補償が引き続き重荷となった。
工場の土地や株式の売却利益を計上し、最終損益は170億円の黒字を確保した。最終損益の黒字は4年ぶり。
世界販売台数は10・0%減の13万199台。アジアをはじめ世界各国の経済減速の影響を受け、海外での販売実績が低迷した。日本国内では不正に伴い停止していた一部車種の出荷再開もあり微増だった。売上高は円安効果もあり0・6%増の1兆5162億円。
オンラインで記者会見した小木曽聡社長は「不正対応は継続しつつ、正常化に向け取り組む1年とする」と述べ、業績反転に向け不採算事業や車種の整理統合などを24年度中に進める考えを示した。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。