「うしおじさん」の愛称で親しまれ、牛乳やスイーツなどを販売していた、さぬき市大川町の酪農業「大山牧場」が10月1日付で事業を停止し、事後処理を弁護士に一任したうえで自己破産申請の準備に入ったことが民間の信用調査会社の調べで分かりました。負債額は約1億円とみられています。

帝国データバンク高松支店によりますと、自己破産申請の準備に入ったのは、さぬき市大川町の酪農業、「大山牧場」です。「大山牧場」は1949年創業で、香川県内で唯一、ジャージー牛のみを飼育する酪農業者です。

「うしおじさん」の愛称で親しまれ、牛乳のほか、牛乳を原料に取引先で加工製品化したチーズやスイーツなどを同社が窓口となり、直営の小売店や大都市圏のデパート、スーパーなどへ販売していました。

しかし、コロナ禍で売り上げの大半を占めていた卸売りが減少し、業況が悪化していました。販売強化策として2021年には本社併設の小売店をリニューアルしたほか、関東圏での販売を強化するとともに、ネット通販にも力を入れたものの、人手不足などから社内体制の整備が進まず、軌道に乗りませんでした。さらに、燃料費やえさ代の値上がりも重なり、苦しい資金繰りを余儀なくされていました。

スポンサーを含め、民事再生法の適用による事業の再生も視野に入れていましたが、うまくいかず、資金面での限界に達したことから事業の継続を断念したということです。負債額は約1億円とみられています。

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