JR西日本は、9月22日に山口県内で行われていた保守用車を使用した架線の張替え作業などが延長し、23日の始発から午前11時半過ぎまでの長時間にわたり運転見合わせとなった問題で、工事延長の原因は「架線の接続手順の誤り」と「保守用車のブレーキが緩まない事象」だったと発表しました。

 JR西日本によりますと、22日午後11時半過ぎから、山口県にある厚狭~新下関駅間の下りのトンネル内で保守用車を使用し、車両に電気を供給する架線の張替作業を実施していましたが、作業時間が延長、午前6時20分ごろに作業を終了したものの、その後も、保守用車の回送に時間を要し、始発から午前11時半過ぎまで、「広島~小倉」間の上下線で運転を見合わせ、7万1800人に影響が出たということです。

 JR西日本は30日、この作業時間の延長や回送に時間を要した点についての原因を明らかにしました。

 まず、架線の張替作業の時間延長について、架線を「磁器がいし」と呼ばれる部品に接続するための金具の取り付け手順を誤ったまま作業を進めていたことが原因だったということです。

 また、保守用車が回送に時間を要した点については、作業中に車両の作業台にある「非常停止ボタン」が誤って押し下げられていたため、ブレーキが緩まない事象が発生していたということです。台車付近の調査に集中していたため、非常停止ボタンの状態が確認できていなかったとしています。

 JR西日本は、今後、作業手順を複数人で確認することや非常停止ボタンの押下げについてわかりやすく確認できる構造を検討するなどして、再発防止に努めるとしています。

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