(ブルームバーグ):10日朝の東京外国為替市場の円相場は1ドル=143円付近。9月の米大幅利下げ観測が後退し、海外市場でドルは堅調に推移した。米大統領選討論会や米消費者物価指数(CPI)待ちの雰囲気が強く、値動きは乏しくなりそうだ。

8月分の米雇用統計を受けて、金利スワップ市場では9月17、18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の利下げが実施される確率が30%程度に低下した。9日の海外市場で円は一時1%超下落した。

野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは10日付のリポートで、目立った新規材料がない中で米株は自律反発、リスク心理が持ち直す展開となり、ドル・円は143円台を回復したと指摘。「143円前後での推移が基本となりそう」との見方を示し、「上値追いには慎重姿勢を維持したい」とした。

米国では10日に民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領が初めて顔を合わせる大統領選候補者のテレビ討論会が開かれる。11日には市場が注目する8月CPIが発表される。CPIは前月比0.2%上昇が見込まれており、前年同月比では2.5%上昇と7月(2.9%上昇)から伸びが鈍化する見通しだ。

 

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。