りそな銀行の岩永省一社長は日本経済新聞のインタビューで、新たな形態の店舗を年内に出す考えを示した。商業施設などに出店し、週末も投資の相談ができるのが特徴だ。新規出店は6年ぶりで、2025年度上期までに10店舗程度設ける予定だ。
岩永氏は「金利がある世界で、運用などの相談ニーズが拡大している。(記帳や振り込みなどの)事務処理を前面に出さない拠点を作る」と狙いを語った。
まずは24年11月に奈良県内に、25年1月に東京都江東区のりそな銀行東京本社ビル近接地に5人程度の人員を配置した店舗を構える。いずれも商業施設内への出店で、店舗面積は30〜50坪程度を想定する。
銀行にとっては店舗の運用コストの効率化も重要になる。新型店舗では一般的な店舗で重荷となっている勘定系システムとの接続環境が必要ない。このため「運用コストは極めて低い」(岩永氏)という。
新型店舗ではイベントを開催する拠点としての機能を備える。例えば「趣味の見つけ方」や「健康な生き方」など、金融にとらわれないテーマのセミナーの開催を想定する。
岩永氏は「今までの銀行は気軽に相談に行ける雰囲気ではなかった。行けばおもしろい話ができ、また行きたいと思える場所にしたい」と話す。
りそな銀行は324の有人店舗を持つ。先行的に10店舗程度を出店し、効果を検証しながらさらなる拡充も検討する。
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