(ブルームバーグ):米シカゴ連銀のグールズビー総裁は23日、インフレ率が目標の2%へと下げつつある現在、連邦準備制度理事会(FRB)は2大責務のうち雇用の方にもっと注意を払うべきだと述べた。

「慎重な姿勢が望ましい。パウエル議長が述べたように、雇用サイドの責務にも注意を払いたい」と経済専門局CNBCとのインタビューで述べた。「今はインフレと闘っていない。インフレ率は2%に下がる途上にある」と続けた。

グールズビー氏はカンザスシティー連銀が年次シンポジウムを開いているワイオミング州ジャクソンホールで語った。この日の午前にはパウエルFRB議長が講演し、9月利下げの見通しを裏付けた。

グールズビー総裁はブルームバーグテレビジョンともインタビューに応じ、連邦公開市場委員会(FOMC)が過去1年に発表した四半期経済予測(SEP)が経済の先行きを予測する良い手がかりになっていると指摘した。

「過去1年のSEPからは、FOMCメンバーのほぼ全員がインフレ沈静化と失業率の段階的上昇および定着を予想していたことが非常に明白だ。今年と来年それぞれに複数回の利下げがあるとの見通しもはっきりと示されていた」とグールズビー総裁は述べた。

「今の状況からこの先はそうした道筋をたどるのではないかと、私には感じられる」と話した。

6月に公表された最新のSEPでは、25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げが今年1回、来年4回余りというのがメンバー19人の予想中央値だった。失業率は2025年に4.2%で天井を打つとみられていた。労働市場は数カ月前から、予想されていたよりも軟化し、7月の失業率は4.3%に上昇。市場では現在、年内約100bpの利下げが予想されている。

原題:Goolsbee Says It’s Critical Fed Keeps Eye on Cooling Job Market(抜粋)

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