十八親和銀行は20日、2026年春に完成予定の新大工町支店・馬町支店に学生や社会人向けの賃貸寮を併設すると発表した。管理人夫婦が常駐し、寮の厨房でつくった食事も提供する。同支店は中心市街地の商店街に立地し、現在建て替え工事中。高齢化が進む街区に若年人口を呼び込んで地域活性化につなげる狙いだ。

上層階に賃貸寮を併設する十八親和銀行の新支店(イメージ)

新大工町支店・馬町支店の新ビルは鉄筋コンクリート造13階建て。1〜2階を銀行の店舗とし、2〜13階を賃貸寮とする。延べ床面積は銀行部分が約707平方メートルで賃貸寮が約3223平方メートル。賃貸寮は1室の広さが18.8〜23.2平方メートルで、合計106室を設ける。

新ビル「ドーミー長崎新大工町」(仮称)は共立メンテナンスが運営する。管理人夫婦が常駐し、厨房でつくった温かい食事を提供する「賄い付き」が特徴で、食堂やラウンジ、キッチンルームとヨガや映画鑑賞などを楽しめる防音の多目的室を備える。専用ICキーで安全性も高める。家賃については今後詰める。

賃貸寮を併設する新支店の概要を説明する十八親和銀行の山川信彦頭取㊧(20日、長崎市役所)

十八親和銀行の山川信彦頭取は同日、長崎市役所に鈴木史朗市長を訪ねてプロジェクトについて説明。「県外から来る学生に安心して住める施設を提供することで、長崎市に若い人が集まってもらいたい」と狙いを語った。

そのうえでコスト負担を伴う社員寮の建設・維持が企業にとって難しい状況を指摘。「人材確保のために福利厚生の一環として利用する企業のニーズにも応えたい」と付け加えた。

建て替え工事中の十八親和銀行新大工町支店・馬町支店(6日、長崎市)

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