損保3大手は4〜6月期として全社が過去最高益を更新した

損害保険大手3グループの2024年4〜6月期連結決算が9日、出そろった。3グループを合算した純利益は前年同期比54%増の5215億円だった。4〜6月期として全社が最高益を更新した。政策保有株式の売却益に加え、円安や株高で好調だった資産運用収益が全体の利益を押し上げた。

9日に決算を発表したMS&ADインシュアランスグループホールディングス(HD)の連結純利益は83%増の2042億円で、東京海上HD(1973億円)を上回った。SOMPOは20%増の1200億円だった。

事業会社の売上高に相当する正味収入保険料は3グループ合算で10%増の3兆8130億円だった。火災保険や自動車保険の新規引き受けが伸びたほか、海外子会社の収益が円安の影響で膨らんだ。

政策株の売却益などもあって堅調な業績が続くものの、物価高で自動車保険金の修理単価が上がるなど国内事業は厳しさを増している。各社は今年10月に個人が加入する住宅向けの火災保険料を全国平均で10%前後上げるほか、25年1月には自動車保険料を引き上げる方針だ。

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