(ブルームバーグ):8日の債券相場は下落。この日行われる30年国債入札への警戒感から売りが先行した。日本銀行が発表した金融政策決定会合の主な意見(7月30、31日開催分)でタカ派的な意見が示されたことも重しになっている。
三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、海外市場での債券売りを受けて相場は安く始まり、その後も上値の重い展開とみる。30年債入札は、前日に超長期が売られてある程度金利水準が上がり、買いやすくなっているものの、ボラティリティーが高く低調になることを想定しておく必要があると言う。
日銀の7月の金融政策決定会合の主な意見によると、中立金利は最低でも1%程度とみているとの意見があった。相場急変前の会合である程度のタカ派的意見が出ることは想定されていたが、30年債入札を控えるタイミングで売りにつながった。
30年債入札
・表面利率2.2%の30年物83回債の追加発行で、発行予定額は9000億円程度
・7日の発行日前(WI)取引は2.19%程度
■三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジスト
・低調な落札結果になりやすいと予想
・足元の利回り水準は今年度上期における生命保険会社の買い目線2.0%を上回っているものの、年内あるいは来年末までに2回以上の追加利上げを見込むなら水準不足感がある
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