「金融市場が不安定な状況で利上げすることはない」との日銀の副総裁の発言を受け、株価が一時1100円以上値上がりしました。

7日朝の東京株式市場。
取引開始直後、日経平均株価は一時900円以上、値を下げました。

ところが、午前10時半過ぎ、平均株価の急反発に慌ただしさを増す証券会社のコールセンターでは、「『金融市場が不安定な状況で利上げすることはない』という発言をして、ずっとマイナスだったのが300円高になっている」と電話口で話す場面がありました。

この直前、日銀の内田副総裁が講演で、「金融資本市場が不安定な状況で利上げをすることはない」と発言。

「日銀が追加の利上げを急がない」との安心感が市場に広がり、平均株価は一時1100円以上値上がりしました。

投資家からは、「(株価の)大きく上がったり下がったりが落ち着いたら、また少しちょっとやろうかな」という声が聞かれました。

内田副総裁は午後の記者会見でも、「不安定な状況がいつ解消するか分かりませんし、利上げについて慎重に考えるべき要素が生じたというふうに言わざるを得ない」と、連日の株価乱高下をめぐり、沈静化を図ったともいえる発言をしました。

市場関係者は「利上げへの警戒感が解かれたことは大きい」と話しています。

結局、平均株価は6日より400円以上高い3万5000円台で取引を終えました。

一方、円相場は内田氏の発言を受け円安方向に反転し、8日午前0時過ぎ時点では、1ドル=147円55銭~59銭の値になっています。

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