(ブルームバーグ):米2債利回りが2022年7月以降初めて10年債利回りを下回った。景気減速への懸念からトレーダーは米金融政策当局が積極的な緩和に踏み切るとの見方につながった。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は22年3月から計11回、5ポイント余りの利上げを実施したが、この大半の期間で2年債と10年債の逆イールドが発生していた。

わずか数週間前に予想されていた以上に速いペースで経済成長が失速しつつあるとの懸念が高まり、市場ではFOMCや主要中銀はより積極的に利下げするとの見方が強まっている。

利回り曲線研究で逆イールドの景気後退予見性を立証したことで知られるエコノミスト、キャンベル・ハーベイ氏は「米金融当局は政策金利を20年ぶりの高水準に先週据え置いたのは間違いだと気づいただろう」と指摘した。過去4回の景気後退が始まる直前には長短金利の逆転が解消した点に触れ、利下げの根拠を強めると指摘。「米金融当局は行動するのをあまりにも長く待ちすぎた」と述べた。

スワップ市場では足元、2024年に少なくとも5回の25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)米利下げを織り込んでいる。次回9月の会合を待たずに緊急利下げするとの予想確率は約15%。早い時間には60%程度織り込んでいた。

原題:US Two-Year Yield Below 10-Year for First Time Since July 2022(抜粋)

(第4段落以降を追加して更新します)

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