7月22日に東海道新幹線の豊橋~三河安城間で保守用車同士が衝突・脱線し、名古屋~浜松間が終日運転を見合わせるなど多大な影響が出た事故について、JR東海は8月5日、6両ある砕石運搬散布車のうち、少なくとも3両でブレーキの異常が確認されたと発表しました。

7月22日午前3時37分頃、東海道新幹線・上りの豊橋~三河安城の間で、止まっていた保守用車に別の保守用車が衝突し、いずれも脱線しました。

この事故に関してJR東海は8月5日、衝突した保守用車について軌道モーターカーに牽引された6両の砕石運搬散布車のうち、少なくとも3両はブレーキ力が大きく低下した状態で走行していたと発表しました。

一方、軌道モーターカーのブレーキ力に異常はなかったということです。

また、残る3両の砕石運搬散布車は衝突の影響で破損していたため、ブレーキ力の確認が出来ていません。

JR東海によると、ブレーキ力が適正であるか確認するための指標が本来ならば使用停止とすべき値となっていたものの、メーカーが想定する確認方法を採っていなかったことなどから、この点を認識できていませんでした。

具体的にはブレーキシリンダーのストローク量を確認する際、メーカーが最大圧力でブレーキをかけた状態で行うことを想定していた一方、JR東海は最大圧力でブレーキをかけていなかったということです。

このため、今後は適正かつ適切な方法で確認するよう社内教育を徹底する方針です。

今回の衝突・脱線事故により、東海道新幹線は名古屋~浜松が終日運転を見合わせるなど、約25万人に影響が及んだと推定されているほか、斉藤鉄夫 国交相がJR東海に対して、原因究明と再発防止策の構築など安全かつ安定的な鉄道輸送や保守作業の安全確保などについて指導していました。

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