年間寄付額が制度を開始した2008年から約140倍の1兆円超となりました。地域の特産品や高級食材といった品々が思い浮ぶ『返礼品』もここ最近は多種多様になってきているようです。

■ふるさと納税 寄付額1兆円超 制度開始以来 初めて

加藤シルビアキャスター:
総務省によりますと、2023年度のふるさと納税の総額は約1兆1175億円となり、初めて1兆円を超えました。寄付額は制度開始の2008年度と比べると約140倍にも増えたということです。

一方、ふるさと納税のポイントの付与を巡り対立も起きています。6月25日、松本総務大臣は「ポイント等を付与する仲介サイトを通じて寄付を募集することを(2025年10月から)禁止します」と発表しました。

それに対し、ポイントを付与する側の楽天は総務省に撤回を求める署名活動を行い、8月2日、反対署名が185万件を超えたことを明らかにし、「既に国民に定着しており“今回の措置は水を差す”」と反発しています。

南波雅俊キャスター:
ポイント付与側の意見も色々とあると思います。また利用する方々もポイントを求める人、自治体のために寄付する人など、様々な方がいらっしゃいます。

産婦人科医 宋美玄さん:
各自治体の返礼品は沢山あるので、楽天などのプラットホームは必要だと思います。それにかかる経費の負担は自治体になると思いますが、色々な自治体を身近に感じるためにもポイントはあってもよいのではないでしょうか。

■ふるさと納税 意外な返礼品も「体験型」「代行」多種多様に

加藤キャスター:
ふるさと納税の制度開始から15年が経ち、様々な返礼品が増えているようです。

【沖縄・恩納村「子供だけのBus遠足」】
・寄付額 1人あたり14万7000円(シーズンによって変動)
・スタッフが専用バスで送迎
・約7時間、海遊びなど自然を堪能

ツアー案内「パパ・ママは買い物、ランチ、夫婦の時間など思う存分お楽しみくださいませ」と書かれており、ツアー運営者によると「この夏休みも予約がほぼ埋まっています」とのことでした。

【兵庫・多可町「タカゴールドになれる券」】
・寄付額 100万円(活動期間1年)
・『タカレンジャー』町民の笑顔を守ることを第一に活動するご当地ヒーロー
・タカレンジャーの指令役“タカゴールド”として地域のお祭りなどに参加

担当者によると「10年前から募集していますが今のところ応募者はゼロ」とのことでした。

【福島市「墓じまいサービス」】
・寄付額 166万7000円(1基)
・「お墓を継ぐ人がいない」「墓参りができない」など近年、墓じまいに関する問い合わせが増加

担当者は「より広く伝えるため返礼品として掲載しました」と話しています。

南波キャスター:
今までも様々な返礼品をお伝えしてきましたが、さらに個性豊かなものが増えていますね。

産婦人科医 宋美玄さん:
「墓じまい」は時代を感じますね。

山内あゆキャスター:
普通に納税をするよりも寄付額の方が高額になりますが、“寄付をする”というお気持ちなのだと思います。地域を知るきっかけにもなりますね。

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<プロフィール>
宋美玄さん

産婦人科医 2児の母
女性の健康などのテーマを発信

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