今回は大阪の穴場ビーチに建てた絶景ハウスを紹介する。
 なんと、結婚14年の間に4軒のマイホームを新築したという住人(アルジ)夫妻。いずれも設計したのは、素人ながら新築プランが大好きな妻だった。そんな住人(アルジ)だからこそたどり着いた、新居に本当はいらないもの、あえて作ったものを紹介する。

オーシャンフロントの家

  
 舞台は、大阪府の最南端に位置する泉南郡岬町。住人(アルジ)は奈良から岬町に引っ越してきた4人家族で、海に憧れ3年前に移り住んだ。
 オーシャンフロントの家は、広々とした2階建て。海が目の前に広がり、明石海峡大橋や淡路島、関西国際空港も見える。とにかく大好きな海を見るというのが家のテーマだそうだ。

一日の移ろいが堪能できるオーシャンフロント

すべて妻が設計したというこの家。素人ながら緻密な設計図を描き、それをもとに建ててもらったという。しかも自分で設計して家を建てたのは4回目で、完成と売却を繰り返しているのだ。

妻の書いた素人ながら緻密な設計図

結婚後すぐ、妻の地元・奈良に家を建てた夫妻。だが極端に日当たりが悪く、築浅のうちに売りに出した。すると希望価格で売れ、ローンも完済。そこで続いて建てた2軒目の間取りも妻が設計した。新居には満足していたものの、当時はコロナ禍で自粛生活中。そんな頃、海が見たくなって訪れたのが岬町で、環境が気に入った家族は引っ越すことに。2軒目も希望価格で売却し、海に面した土地を購入できた。しかし、この家も1年半ほどで売却。そしてすぐ横に現在の4軒目を建てたという。かなり早い売却には理由が…実は3軒目があまりにも気に入りすぎたため、妻の中に”ある野望”が沸々と湧いてきたのだという。

 現在の家のキッチンは、ダイニングテーブルを横づけにしたアイランドキッチン。これが料理や配膳の家事動線を考えてたどり着いた、キッチンの最適解だという。ただ気になるのは、その向き。キッチンに立つと窓が背中側になり、作業をしながらでは海を見ることができないが…? 実際、3軒目では海向きのキッチンを設計したのだが、ドラマなどの撮影で使ってもらいたいとの思いもあり、4軒目はこの形に。海を背景にするキッチンで”映える“撮影ができるという、1つ上の設計プランを考えたのだった。

家事動線を考えアイランドキッチンの横に取り付けたダイニングテーブル

 リビングにも4軒目だからわかる、いらないものと、あえて作ったものが。まずいらなかったものが、下にほこりがたまりがちなソファ。代わりに作り付けの台を作ってもらい、上に数千円で買えるマットを敷いた“なんちゃってソファ”がある。さらにソファのサイドの扉を開けると、妻のメイクスペースが出現。メイクスペースの反対側も同じ扉があり、夫の書斎になっている。どちらも、扉を閉めてしまえば散らかっていても片づけが完了する、便利なスペースだ。

作り付けの台の上に数千円で買えるマットを敷いた“なんちゃってソファ”

 また、特徴的なのが部屋の向き。一般的には、日当たりのいい南側にリビング、北側に寝室というレイアウトが多いが、住人(アルジ)の住まいは逆なのだ。昔に比べ夏の気温が上がっている今、南側のリビングは暑すぎる。そこであえて北側をリビングにすると、日差しがやわらかく過ごしやすいのだという。妻は「南側リビングの時代は終わった」とまで言い切る。

あえて北側につくられたリビング

 さらに妻が「いらない」と断言するのがベランダ。洗濯物は代わりに作ったランドリールームに室内干ししている。建設費のコストダウンにもつながるという。ランドリルーム直結のクローゼットにすることで衣類の管理もしやすく、十分な広さをとることで衣替えも必要ないという。

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