捨てられずに家に溜まり続ける書類や封書・・。実はこれ、9割は捨てちゃっていいんです。2023年に、片付け本・売り上げ1位『紙片づけ』(※トーハンTONETSi調べ 生活/家事・マナー/片付けジャンル)の著者が伝授する、必要な書類を5秒で取り出せるようになる“紙片付け”の極意とは。

必要なのは“金目の紙”と“使う目的のある紙”だけ

紙の片付けに悩んでいるという4人家族の樫内さん。自宅を拝見すると、食卓の上にはレシートの山・・。棚の中も、上から下まで書類や封書などの紙がぎっしり詰まっています。
積み重なって山になっている書類もかなりありますが、これはNGです。

「紙は立てて収納するのが正解。横に寝ちゃった紙は一番底にある紙が死んでしまっている」と話すのは、『紙片づけ』の著者で片付けアドバイザーの石阪京子さん。
“必要な書類を5秒で取り出せる”ようにするために必要な紙片付けメソッドを伺いました。

紙片付けで、まずやるべきことは、「家にあるすべての紙を1か所に集める」こと。
実際に樫内さん宅の紙類を集めてみると、床一面に書類の山、山、山が・・。

「一番大事なのは、どう収納するのではなく、必要な紙が何なのかをわかること」という石阪さん。本当に必要な紙だけを残すための判断基準は、たったの2つだといいます。

それは・・

片付けアドバイザー・石阪京子さん:
「金目の紙と、使う目的のある紙だけを残す」

金目の紙とは、お金に結びつく紙のこと。税金の控除や確定申告で使う紙、通帳などです。そして、使う目的のある紙とは、免許更新のハガキや診察券、学校への提出物など、その紙があることで目的を果たすことができる紙のことです。

例えば、家電の取扱説明書。樫内さん宅からも、洗濯機やオーブンレンジ、ビルトインガスなどの説明書がごっそり出てきました。これは捨てるか残すか・・。
正解は「捨てる」。

片付けアドバイザー・石阪京子さん:
「アプリで『トリセツ』というアプリがある。古い冷蔵庫とかでも大丈夫です」

家電に記載されている型番を打ち込めば、すぐに取扱説明書を見ることができるとのこと。ただし、海外製品の場合はアプリが対応していないこともあるので、紙の説明書を捨てない方がいいそうです。
また家電などの保証書は修理の「お金に関わる紙」なので残しておきます。

思い出の品は「棺桶ボックス」へ

つづいて樫内さん宅から山のように出てきたのが、年賀状。

安住アナも、江藤アナも捨てずに残しているそうですが、紙片付けでは捨てるのが基本なんだそうです。

片付けアドバイザー・石阪京子さん:
「今年いただいた年賀状と去年いただいた喪中ハガキは『使う目的のある紙』なのでそれだけを残しておけばいい」

年金定期便などの封書も、取っておく書類ではなく、確認するための書類なので、内容が正しいかどうか確認したら捨てていいんです。

さらに、なかなか捨てられないのが、子どもが描いた絵などの作品です。

スタジオからは「これは捨てちゃダメでしょう!」という声が上がる中、片付けアドバイザーの石阪さんは「残すなら額に入れて!額を買ってまで残すかどうか」とバッサリ。
写真に撮ってデータで保存すればいいとのこと。学校の年間予定表や連絡網、レシピや名刺などもデータ化することが紙片付けのコツです。

それでも、やっぱり捨てられない思い出の品はあるものです。紙の整理を続ける樫本さんが封筒の中から見つけたのは、子どもからもらった手紙。「これめっちゃ嬉しい!お金より嬉しい!」 これはどうしたらいいかというと・・。

片付けアドバイザー・石阪京子さん:
「棺桶ボックス行きかな。私も作っているけど、自分が亡くなった時に棺桶に入れてもらうものを集めて置いておく」

プロのアドバイスを受けて自宅の紙を整理すること5時間。樫内さん宅の床一面にあった書類の山から出た不要な紙は、ゴミの袋10袋分にもなりました。「こんなに少なくなるなんてビックリです!」

紙収納に必要なのは6つの箱だけ

必要ない紙の処分が終わったら、今度は必要な紙をどう収納するかが大きなポイントです。

“必要な紙を5秒で取り出せる”収納術・・それは「6つのボックスに分けること」。
1)暮らし 2)健康 3)教育 4)マネー 5)取説・保証書 6)未処理
この6つで家の中の紙は全て収まるといいます。

年賀状は暮らし、学校関係は教育、母子手帳は健康、など当てはまるボックスに収納。
書類は見開きのファイルに収納し、ファイルに見出しをつけておけばすぐに取り出せるといいます。

片付けアドバイザー・石阪京子さん:
「必要な紙はそんなになくて、本当に重要な紙だけにすると、本当に9割が捨てられる」

安住アナは“捨てる派”?“残す派”?

“家が紙だらけ”という声はスタジオからも。

櫻坂46の松田里奈は「ガス料金などのハガキ。捨てた方がいいのか1回迷って残しちゃうことが多い」。杉山アナは「いつか見返して勉強するのでは」と自分が進行を担当する番組の台本が6年間分も捨てられないことを告白。安住アナから「1回でも見返したの?」と聞かれ「1回も見返していない・・」と気まずそうに答えていた。

片付けアドバイザーの石阪さんによれば、公共料金の紙は、引き落としや支払い済みであれば、処分。台本は、使う目的がないなら処分した方がよいとのこと。

そして安住アナは、捨てる派なのか残す派なのか。江藤アナから「安住さんいっぱいありそう・・」と言われると、「私なんかむしろ捨てないことに誇りを感じちゃうもんね。こんなの取っている俺、いいな、なんて。」と、とりあえず何でも迷ったら全部残してあると話し、「性格だよね。参考になれば幸いです。」と締めくくった。

(THE TIME, 2024年4月18日放送より)

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