秋田県内に生産拠点を置く精密機械部品メーカー「Orbray」が、今後の経営計画を発表した。半導体などの需要の高まりを受けて新たな工場を前倒しして完成させ、既存の2つの工場は集約せずに存続させる方針。

東京に本社を置くOrbrayは湯沢市と横手市に工場を構え、携帯電話や医療機器などの精密機械の部品を製造している。

会社は、県内の雇用創出や地域活性化を目指して2029年までに湯沢市に新しい本社と工場を建設し、既存の2つの工場を集約させる予定だった。しかし、半導体やサファイヤ基板の生産需要が高まっていることで当初の経営計画が変更された。

それによると、新しい本社は2026年末までに、新しい工場は2027年末に完成時期を前倒しする。また、湯沢工場は当初の予定通り売却されるが、湯沢第二工場と横手の2つの工場はそのまま存続させる。

湯沢ではサファイア基板の加工を一貫してできるような体制を組み、横手では新たに医療用製品を生産できる拠点を目指す。

 Orbray・並木里也子社長:
「現場で積み上げてきたノウハウが豊富にある。加工技術は他社には絶対にまねのできない世界レベルのもの。この技術にさらに磨きをかけてグローバル市場への訴求力を高めたい」

Orbrayは、新しい本社と工場で計100人の採用と、2029年に売上高400億円、営業利益50億円を目指す。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。