■万博開催時 地下鉄の混雑 無料招待事業に参加の学校現場から不安の声

大阪市の横山市長は、来年の万博に子どもたちを無料で招待する事業をめぐり、大阪メトロで「子ども専用列車」の運行を検討する意向を示しました。

17日午後、大阪市議会で開かれた万博の特別推進委員会で府の無料招待事業に参加する子どもたちの会場までの交通手段について質疑が行われました。

会場までの観光バスの台数には限りがあるため、多くの児童・生徒は大阪メトロを利用することになります。

しかし、万博の開催期間中、大阪メトロ・中央線は多い日で来場者およそ12万人が利用し、ピーク時の混雑率が140%になる予測もあるため、学校現場からは無事に引率できるのか不安の声が上がっています。

■「子ども専用列車」の導入 大阪メトロと協議

そこで、委員会で提案されたのは大阪メトロでの「子ども専用列車」の運行についてです。

この提案を受けて、大阪市の横山英幸市長は「(子どもたちが)団体で移動することも踏まえた上で安心安全に来場頂く必要がある。このため専用列車についても知事と相談のうえ、協議するよう事務方に指示してまいります」と語りました。

また、大阪府の吉村知事も「子ども専用列車」について賛成の意向を示し、大阪メトロと実現に向けて協議していることを明らかにしました。

関西テレビの加藤さゆり解説デスクは、大阪の子どもに加え、修学旅行で万博を訪れる全国の児童・生徒も含めて安心安全な交通手段の確保が必要だと指摘しています。

【関西テレビ 加藤さゆり解説デスク】「大阪市の小中学校で大阪メトロを利用したいという声は360校から上がっているんですね。そこに全国の生徒さんも修学旅行で来られるとなると、やはり現場からは安全に引率できるかという懸念の声が上がっているので、実際に解消できるといいですね」

万博をめぐっては移動手段のみならず、移動後の会場でもメタンガスや熱中症対策を懸念する声が上がっており、安心安全に子どもたちが万博を楽しめる環境を整えることが求められています。

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