CEOに就任するジョルジュ・エレデリー氏

【ロンドン=大西康平】英金融大手HSBCホールディングスは17日、次期最高経営責任者(CEO)にジョルジュ・エレデリー最高財務責任者(CFO)を指名したと発表した。9月2日付で就任する。4月にノエル・クインCEOが退任を発表し、後任の選定が進んでいた。

エレデリー氏は2005年にHSBCに入行し、クイン氏と同様に社内からの昇格となる。グローバルバンキング&マーケッツ部門の共同CEOや、中東・北アフリカ・トルコ地域のCEOを歴任した。

マーク・タッカー会長はエレデリー氏について「成長促進やコスト抑制の実績がある」と評価する声明を出した。

HSBCはクインCEOの下、フランスや米国事業を売却し、シンガポールで買収を進めるなどアジア事業を強化してきた。米中の地政学的な対立や、世界の中央銀行の利下げによる利ざやの縮小という逆風が吹く中での収益確保が求められる。

クイン氏は19年に暫定CEOに就任後、20年からCEOを務めてきた。退任については「私生活と仕事の良いバランスをとる」と説明していた。

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