【ニューヨーク=竹内弘文】世界最大の運用会社、米ブラックロックが15日発表した2024年4〜6月期決算は、純利益が前年同期比9%増の14億ドル(約2200億円)となった。新規資金の流入や株式相場の上昇などで運用資産総額は約10兆6000億ドルと過去最高を更新。手数料収入が伸びた。
調整後1株利益は10.36ドルとなり、米ファクトセット集計の市場予想(9.96ドル)を上回った。営業収益は8%増の48億ドルだった。6月末の運用資産総額は10兆6457億ドルと1年間で13%増えた。上場投資信託(ETF)を中心に815億ドルの資金が流入した。資産クラス別では債券ファンドへの資金流入が全体の4割を占めた。ビットコインETF人気も資金流入に寄与した。
1月に買収合意したインフラ投資ファンド大手である米グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)について、7〜9月期に買収完了する見込みであることも明らかにした。買収に伴いインフラ関連の運用資産は約1000億ドル増え、「プライベート市場の経常的な手数料収入は2倍になる」とラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は説明した。
6月30日に発表した英調査会社のプレキン買収の狙いも改めて説明した。「プライベート市場をインデックス(指数)化するという機会は、ブラックロックの歴史上、最も魅力的なもののひとつだ」とフィンク氏は語った。
フィンク氏は決算発表後に米CNBCの番組に出演した。ビットコインについて「投資ポートフォリオに組み込まれるべきだと強く信じている。いずれ誰もが注目する資産クラスの1つとして見なされることになるだろう」と述べた。
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