(ブルームバーグ): 三井住友フィナンシャルグループ(FG)の株価純資産倍率(PBR)が4日、1倍を回復した。ブルームバーグのデータによると、2013年12月以来で約10年7カ月ぶりとなる。PBR1倍の回復は、3メガバンクグループでは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)に次いで2社目となった。

  三井住友FGの株価は一時、前日比2.3%高の1万1260円まで上昇し、07年7月以来となる約17年ぶりの高値を付けた。終値は2.1%高の1万1245円だった。ブルームバーグデータによる24年3月期の1株当たり純資産(BPS)1万1158円を上回った。この日は東証株価指数(TOPIX)が34年7カ月ぶりに史上最高値を更新した。

  米大統領選でトランプ前大統領が優勢だとの受け止めが市場で広がり、米長期金利に上昇圧力が強まっている。国内でも日本銀行が追加の利上げに踏み切るとの見方が広がっており、日米の金利上昇期待が銀行株を押し上げている。

  PBRが1倍を下回っていると、理論上は株式価値よりも解散価値の方が高いことを意味する。東京証券取引所が昨年3月、PBR1倍割れ企業に対し改善に向けた取り組みの開示を求めたことで、市場関係者からの注目も高まっていた。

  MUFGの株価は今年3月、14年半ぶりにPBR1倍を回復。4日の終値ベースでは1.09倍だった。一方、みずほフィナンシャルグループのPBRは0.88倍。

(株価を終値にして記事を更新します)

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