約20年ぶりに実施された「新紙幣の発行」に伴い、福岡の街では新紙幣への対応を進めている店がありました。

丼からはみ出す渦巻き状の大きなごぼう天が名物の「大地のうどん」。

福岡県内を中心に8店舗を構える人気のチェーン店です。

「大地のうどん」の中でも1番多くのお客さんが訪れるという「博多駅ちかてん」では、3日朝、新紙幣に対応した新しい券売機でお客さんを迎え入れる準備を進めていました。

◆大地のうどん 博多駅ちかてん 森田浩平さん
「いっぱい早く提供できるスピードを求めたら、新紙幣対応の券売機を置くというのがお客さんのためになると思って、いち早く導入しました」

博多駅のすぐ近くにあるこちらの店には、外国人観光客も多く訪れるため、新紙幣が使えないことによる混乱を避けたいというのも対応を急いだ理由の1つです。

◆大地のうどん 博多駅ちかてん 森田浩平さん
「多い時で1日に600~700杯出る。山笠ですからね、これから。もっとお客さんに来てもらうことを期待しています」

一方、福岡県久留米市にある自動販売機の管理会社「JiHAN」では、発行当日を迎え、新紙幣への更新作業が終わっているかと思いきや…。

◆JiHAN 堤真一 社長
「今からぼちぼち始まっていく感じ。きょう・あすぐらいから一斉に動いていく」

新紙幣に対応させるには、内部にある「紙幣を識別する機械」を交換する必要があります。

ですが、この会社が管理する約500台の自販機のうち、3日の時点で機械の交換は1台も終わっていません。

その理由はー

◆JiHAN 堤真一 社長
「(識別機の)納期が新品だと半年待ちと言われてます。(取り替えが)年内に間に合ったらいい方じゃないですか。ラッキーだと」

また、機械の交換には、1台あたり数万円の費用がかかるため、様々なコストが高騰する中、更なる負担となります。

◆JiHAN 堤真一 社長
「ガソリン代とか仕入れの値段って高騰しまくっている。苦しんで利益が減っている中に、今回の費用投資は、結構大変」

20ぶりに訪れた新紙幣フィーバー。

一方で、対応を巡る「混乱」も、しばらく続くことになりそうです。

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