貿易収支の赤字が続く日本経済の力をどう取り戻すか。財務省で為替政策を取り仕切る財務官の私的懇談会が、企業の新陳代謝の促進や、原発再稼働を提言する報告書を取りまとめました。

この懇談会は、財務省の国際部門トップである神田財務官が国際収支を切り口に日本経済の課題を考えるため、大学教授やエコノミストなどの有識者と3月に立ち上げたものです。

2日に取りまとめた報告書では問題点として、▼自動車に並ぶ輸出力のある産業がないことを指摘。

また、▼海外の巨大IT企業への支払い増による「デジタル赤字」の拡大や、▼海外から日本への投資が低い水準にあることなども列挙しました。

そのうえで、解決策として▼企業間の競争による新陳代謝や、▼人への投資の促進を提示。

さらに、エネルギーの輸入依存の脱却にむけ、安全性を確保したうえでの原発再稼働の必要性も指摘しました。

神田財務官は今の状況について「放っておけば相当まずいが、急いでやれば勝算はある」と強調しています。

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