日銀山形事務所は、6月の県内の金融経済概況を発表した。基調判断は4カ月連続で「一部に弱さが見られるものの、基調としては穏やかに持ち直している」とした。

日銀山形事務所は、県内の景気について「物価高を受けた節約志向や一部自動車メーカーの生産・出荷停止などを受けた弱さが見られる」とした上で、「個人消費は底堅く推移し、設備投資計画は前年のプラスとなるなど、穏やかな持ち直しの基調が続いている」とした。

個人消費については、5月のゴールデンウイークに、東北近県から来たファミリー層を中心に旅行などのサービス消費が回復。
6月に入ってからも、さくらんぼ狩りに訪れるファミリー層も多くみられ、飲食や宿泊を中心に需要が高まったとしている。

また、IT関連の世界的な在庫調整が進み、電子部品などの生産は持ち直したが、出荷停止などを受けた自動車メーカーの生産が落ち込んでいるため「持ち直しの動きが足踏みしている」としている。

今後の先行きについて、日銀山形事務所の川村憲章所長は、「新たに判明した自動車メーカーの認証不正問題が、県内の生産や販売をどの程度下押しするか、賃上げが広がり消費を下支えするかを注視している」と話している。

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