物価高を招きかねない歴史的な円安局面の中で、円相場は160円に迫る場面がありました。中継です。

節目の160円を前に為替介入への警戒感が増し、取引はすくんで小幅な値動きとなっています。1時間ほど前にヨーロッパ市場が開きましたが、現在の円相場は1ドル=159円68銭となっています。

円安の最大の要因は、日米の間で大きく開く金利差です。アメリカ経済が堅調で利下げが遅れるとの見方が拡大。より高い金利で資金を運用しようと、円売り・ドル買いの動きが強まり、午前9時ごろには1ドル=159円94銭をつけ、4月に政府・日銀が為替介入をした160円目前に迫りました。

りそなHD 市場企画部 井口慶一シニアストラテジスト
「今週は月末週ですので、国内の輸入企業のドル買いのフロー(流れ)も入りやすい。じわじわと円安が進んでいく可能性が高いのかなと思います」

円安が進んだことを受け、財務省の神田財務官はけさ、「適切な行動をいつでも取る用意がある」と市場をけん制しました。

ただ、市場では「為替介入をしても、効果は一時的なものに留まる」との見方が根強く、円売りの圧力が弱まらない中、政府と市場の神経戦が続いています。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。