日銀の内田真一副総裁は21日、都内で開かれた全国信用金庫大会に出席し植田和男総裁のあいさつを代読した。消費者物価の基調的な上昇率は賃金と物価の好循環が強まることで「中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、徐々に高まっていく」との認識を示した。経済・物価情勢が見通し通りに推移すれば「金融緩和の度合いを調整していく」とも述べた。
経済・物価を巡る不確実性は「上下双方向で引き続き高い」として、金融・為替市場の動向、経済・物価への影響に「十分注視する必要がある」と述べた。
金融政策については13〜14日の金融政策決定会合で決めた長期国債の買い入れの減額方針に関して「減額は相応の規模になる」との考えを改めて強調した。日銀は市場参加者の意見も踏まえたうえで、7月に具体的な減額計画を示す方針だ。
金融システムは「全体として安定性を維持している」との見解を示した。一方で、経済・物価情勢や市場環境の不確実性が高い状況が続いていることから「金融機関は預貸運営や有価証券投資を適切に行うとともに、リスク管理を強化していくことが一段と重要になっている」と話した。
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