日本製鉄から買収提案を受けている米鉄鋼大手USスチールが15日公表した臨時株主総会の議決結果で、買収契約に伴って役員に支払う報酬議案が承認されなかったことが明らかになった。総会は12日に開かれ、買収に反対している全米鉄鋼労働組合(USW)は高額な報酬を批判していた。
12日の総会では、日鉄による買収提案がUSスチール株主の賛成多数で承認されている。USスチールによると、報酬案は買収完了の条件ではなく、買収手続きに影響はない。また今後の報酬決定に対する拘束力もないという。
USWは12日の総会後に出した声明で、USスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)ら経営陣を批判し、今回の取引で「ブリット氏は個人的に7千万ドル(約108億円)以上、副社長らは1人当たり数千万ドルを手にすると言われている」と指摘していた。(共同)
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