軽トラックと言えば農業や漁業、運送業まで幅広いビジネスユーザーに支持されている1台で、圧倒的な積載性と経済性を併せ持つ、日本のビジネスには欠かすことができないモデルとなっている。そんな働くクルマの代名詞である軽トラックだが、個人で購入するユーザーもわずかながら存在するという。果たしてどんな用途で軽トラックを購入しているのだろうか。

文:小鮒康一/写真:スズキ

■趣味の相棒やトランポとして選ばれる軽トラック

軽トラックの荷台に放り込む方が気を遣わなくてもいいという声がある

 働くクルマの印象の強い軽トラックを個人で購入するユーザーの多くは、趣味の相棒としてチョイスするケースがほとんどだ。

 例えばアウトドアレジャーを楽しむ人は汚れものも多くあるため、ワンボックスのようなクルマの室内に荷物を積むより、軽トラックの荷台に放り込む方が気を遣わなくてもいいという声がある。

 また中には軽トラックの荷台に自作のキャビンやテントなどを設置し、その中で車中泊をするというツワモノも存在するが、一般的な軽トラックの荷台長は2m弱あるため、よっぽど長身でない限りは十分足を延ばして横になるスペースがあるからなせる業なのだ。

 その他には荷台にバイクを積載して、サーキットやオフロードコースへ走りに行くというユーザーも少なくなく、先日ホイールメーカーのWEDSとコラボをしたバイクパーツメーカーの雄、ヨシムラが軽トラック用のホイールをコラボレーションアイテムとしてリリースしたのもそういった理由があってのこと。

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■パートタイム4WDでデフロックも!! じつは本格オフローダーだった

写真は通常のキャリーよりも荷室空間を広げた「スズキ スーパーキャリー」

 このように軽トラックを個人で購入するユーザーの多くはクルマ以外の趣味のために購入するケースが多いのだが、実はクルマ以外に趣味を持たない筆者も先日軽トラックを購入したユーザーのひとり。

 ではなぜ筆者が軽トラックを購入したのかというと、それは類稀なる高い走破性に魅力を感じてのこと。筆者が購入したのはスズキ キャリイなのだが、一部グレードの4WDモデルにはハイロー切替式のパートタイム4WDやデフロックが備わっており、これは本格的なSUVでないとなかなかお目にかかれないものだ。

 ただぬかるんだあぜ道などを走ることも珍しくない軽トラックはこういった装備が備わっていることが多く、軽自動車としてはジムニーに次ぐ走破性を持ち合わせていると言っても過言ではないのである。

 さすがにジムニーのように大径なタイヤを備えていないため、ジムニーなどに比べてしまうと走破性は劣ってしまうが、少ない出費で高い走破性を求めるのであれば、軽トラックは非常に魅力的な1台と言えるのだ。

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