マツダは5月10日、2024年3月期の決算を発表した。売上高は前期比26.2%増の48277億円、営業利益は76.4%増の2505億円、経常利益は72.2%増の3201億円、親会社株主に帰属する当期純利益は45.4%増の2077億円となった。

新型コロナウイルス感染症の収束後、世界経済は回復傾向にあるが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東の紛争、金融引き締めによる景気減速の懸念が続いている。マツダは物流の制約を受けながらも、販売強化と経営効率の改善に努めた。2030年の経営方針に向けて電動化への取り組みを進め、電動化事業本部「e-マツダ」を設立し、2027年のバッテリーEV導入に向けて取り組んでいる。

2023年は北米で『CX-90』の販売を開始し、『MX-30 Rotary-EV』を日本で発売した。また、ジャパンモビリティショー2023では、新しいコンパクトスポーツカー『ICONIC SP』コンセプトを公開している。

グローバル販売台数は前期比11.8%増の124万1000台。特に北米市場は過去最高の販売台数を記録し、新車種のCX-90や『CX-50』が販売を牽引した。欧州では『CX-60』や『CX-30』が販売増に寄与し、中国市場も新規導入のCX-50が好調だった。一方で、日本市場は2.8%減となったが、『ロードスター』の改良モデルは好調に推移している。

次期2024年度はさらなるトップライン成長をめざすという。販売では、グローバル市場にラージ商品4車種がそろう効果などにより販売台数は増加し、前期比+12.8%、140万台となる見通しだ。連結業績の見通しについては、ラージ商品を中心とした販売台数の増加や台当たり変動利益の改善などを継続し、営業利益は過去最高益の更新をめざす。売上高は5兆3500億円(+10.8%)、営業利益は2700億円(+7.8%)、経常利益は2200億円(△31.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1500億円(△27.8%)となる見通しだ。為替レートは1USドル=143円を想定している。

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