日本でも人気が高まりだしたピックアップトラック。古参のハイラックスに新顔トライトンなどが話題だが、ここに意外な1台がある。それがマツダのBT-50。なんとCX-5やCX-60にも通じる魂動デザインのピックアップなのだ!

文:ベストカーWeb編集部/写真:Mazda Thailand

■いすゞD-MAXがベースの3代目モデル

3代目となるマツダBT-50

 日本ではあまり知られていないが、マツダにはピックアップトラックの歴史がある。その歴史は1961年まで遡るのだが、海外でBシリーズと呼ばれたこのモデルは一時「プロシード」という名で日本国内にも導入され、一定の人気を得た。

 そのBシリーズは2006年に「BT-50」というモデルにバトンを渡す。当時マツダはフォード傘下にあったから、BT-50はフォードのレンジャーの姉妹車という存在だった。

 これは2011年に登場した2代目でも同様だったのだが、2015年にフォードとの提携関係が解消されると、マツダはBT-50のベース車を失ってしまう。そこでマツダは新たなパートナーを見つけた。それがいすゞだ。

 ご承知のとおり、いすゞは東南アジアや中東、オセアニアなどでD-MAXというピックアップを販売している。マツダはそのいすゞと手を組み、D-MAXをベースとしたBT-50を販売したのだ。これが2020年に登場した現行(3代目)モデルである。

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■この円安下でも価格は390万円から!

こりゃ日本に持ち込んだら目立つぞー!

 そのBT-50なのだが、いすゞ製とはいいながら、マツダのアイデンティティをプンプンさせている。

 真骨頂はやはり顔付き。CX-5やCX-60 にも通じるマツダのアイコン「魂動フェイス」を採用しているのだ。フロングリルやバンパーはもちろん、ボンネットにフロントフェンダーまで専用品という力の入れようだ。

 ボディタイプはオーソドックスなシングルキャブに加えて、4ドアのダブルキャブとフリースタイルと呼ばれる2座のロング版が存在する。後者はRX-8やMX-30のような観音開きドアを持ち、1列シートだがその背後に広いラゲッジスペースを備えている点が特長だ。

 インテリアは基本的にD-MAXと共通だが、ディテールの高級感がさりげなくアップしている点がポイント。この点もマツダ車のインテリアのポリシーを反映しているのだろう。パワートレインは直4ディーゼルのみで、1.9Lターボと3L自然吸気が選べる

 さてこのBT-50なのだが、生産国であるタイでの価格はダブルキャブで92万2000バーツから。ひどい円安の現在でも約390万円という価格は衝撃的に安いんじゃなかろうか。

 三菱トライトンが結構な人気を博している今、マツダ顔のピックアップは個性を主張するのにぴったり。マツダには日本導入をぜひとも検討してもらいたい!

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