SUVやコンパクトカーの台頭ですっかり影が薄いセダン。ファミリーもセダンよりミニバンを選ぶ昨今だが、ストロングHVで走りが楽しいセダン&ハッチバックは確かに存在する。その中から3台を斎藤聡氏に選んでいただいた!!

※本稿は2024年10月のものです
文:斎藤 聡/写真:ホンダ、レクサス、トヨタ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年11月26日号

■ハイブリッドはセダンから始まっている!

ホンダ シビックe:HEV(399万8500~430万7600円)剛性の高いボディは低重心に仕上げられ、コーナリング時もスタビリティが高い。アクセル操作にリニアに反応するモーターも走りの爽快感に大きく貢献。歴代シビックの中でも走りに関してのバランスの高さは出色

 プリウスから始まったハイブリッドの歴史。1997年のことだった。登場した初代プリウスには“未来のクルマ”という強烈なインパクトがあった。

 ゆえにプリウスといえばハイブリッドの代名詞であり、先代までは燃費のよさを誇るためのハイブリッドといった顔を持っていた。

 しかし5代目は大転換。クルマとしての魅力と可能性を感じさせるスポーティなハイブリッドに生まれ変わった。ナロータイヤコンセプトの細身大径タイヤは空力や燃費だけでなくステアリングフィールが大幅に向上。スポーティな走りの楽しさを身につけたプリウスが3位。

 2位はレクサス IS。後輪駆動の楽しさがIS300hの持ち味であり、前輪が操舵を担当し後輪で駆動。時には後輪が向きを変える役割を担うFRの楽しさを備えている。

 が、実は4WDの存在が2位推しの決め手。40対60を基本にするトルセンセンターデフの自由度の高い操縦性は普通にクルマとして楽しい。FRと選択が悩ましいほど魅力的。

 1位はシビックを推す。軽量・低重心持ち味にしたスポーティなコンパクトスポーツ。そんなシビックは6代目を頂点にその方向性が薄れ見えにくくなってしまっていったが、現行11代目の“爽快シビック”で走りのよさが大復活した。

 開発当初から走りの楽しさを作り込もうとしており、走りの爽快さにベクトルが向いている。

 しっかりした骨格のボディと低重心が走りの基本性能を引き上げ、アクセル操作にダイレクトに応答する駆動用モーターが走りの一体感を増幅。かつてシビックが輝いていた頃の走りの楽しさを、モーター駆動の魅力が再び引き出した。

●斎藤聡氏が選ぶストロングHVで走りが楽しいセダン&HBトップ3
・第1位:ホンダ シビックe:HEV(399万8500~430万7600円)
・第2位:レクサス IS300h(527万~643万円)
・第3位:トヨタ プリウス(275万~392万円)

記事リンク

前の記事

日本人はノーノー!! だったけど…[海外だけ]にウケた日本車5選

次の記事

ついにキタ!! 現行[シビック]が9月にマイナーチェンジ!! 49年ぶりの[RS]グレード復活におじさん方大歓喜

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。